手塚治虫: 時代と切り結ぶ表現者 (講談社現代新書 1004)
手塚治虫: 時代と切り結ぶ表現者 (講談社現代新書 1004) / 感想・レビュー
showgunn
手塚治虫が漫画史にどんな貢献をしたかということと作品の評価と本人の人間性が混同されずに書かれていて、ファン故に無闇に褒めまくるような内容ではなくてよかった。どういう時代にどういう作品を描いたのか、というのもわかりやすい。1990年に出版されたもので、リアルタイムでファンだった人が書いた本なので今の人が書いたら全然違う内容になるだろうなと思った。
2016/10/26
佐島楓
ファンとしてはすでに知っていることが大半を占めていたが、三島由紀夫をライバル視していたという記述が興味深かった。父親への嫌悪、戦争体験から来る秘められた破壊衝動、それらが力を得ると、表現への爆発的なパワーとなったのかもしれない。
2013/02/24
オランジーナ@
著者のこじつけが多い
2017/06/27
富士さん
再読。手塚治虫についてとりあえず押さえておかなきゃなぁ、と思っていた時にブックオフのワゴンセールで買った本。でも、意外と拾い物でした。専門の研究者ではなく、同時代を生きたいちファンの手塚伝というのがいいですね。思いがこもった記述と学者としての手堅い資料の使い方がバランスよく盛り込まれています。手塚治虫は昔からキャッチーな流行マンガ家というよりは、前衛的なマニア向けだったという著者の思い出は、生涯通じて見られる“死”への親近感への指摘も加えて、アニメ関連で語られる手塚観と関連して興味深いものがありました。
2015/11/12
u17
手塚治虫の生涯をたどり、発表された漫画とそのときの世相、作者の境遇を照らし合わせたまとまりのある本。手塚治虫と三島由紀夫を関連付けて考えたことはなかったので、手塚が三島をライバル視していたという話は興味深かった。
2013/11/09
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