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日本語の森を歩いて (講談社現代新書)

日本語の森を歩いて (講談社現代新書)

日本語の森を歩いて (講談社現代新書)

作家
F. ドルヌ
小林康夫
出版社
講談社
発売日
2005-08-21
ISBN
9784061498006
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日本語の森を歩いて (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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田氏

仏語がわかってたらもっと楽しめてたかもなって。言語については、英語学ぼうかなーと定期的に適当に考えてはみる程度の見識しかなくて、でもこれを読んでみて、助詞って大概だなって思わされて。特に「て」なんて、なんて奇天烈な、って思わされるところがあって。不定的で、疑問を呈した手合に定式化されるのを徹底的に否定しているかのようでいる「て」。そうしてても丁寧で柔らかくて、単語をふわって繋いで、ニュアンスを伝えてて。やがて哲学的なテーマにも踏み込んで、的確な合いの手も入れられなくて、でもアンダンテでテンポキープ、ててて

2020/12/17

swshght

フランス人による比較日本語論。「行ってきます」という表現がある。なぜ「行って」から「来る」のか。または「ちょっと待った」。目の前の状況に対する瞬間的な言い回しなのに、なぜ「た」と過去形で言う必要があるのか。例文の選定が意表をついて面白い。その背後にはあっと驚くような構造が隠されている。それは言語学のみにとどまるものではない。文化や空間把握にも関わってくる。著者は仏語との比較のもとに、日本語における特異かつ複雑な現象を読み解く。「位置規定のシステム」の分析はありがたい。仏語の前置詞を理解するうえで役に立つ。

2014/10/05

Akiro OUED

日本語の密林。「お湯が沸く」と「お湯を沸かす」の違いが、発話者の述定関係にあるという指摘に、舌がもつれました。本書、フランス人が仏語で記述した原本を、日本人が日本語訳して出来上がったとのこと。書きことばでは、日ー仏語間には完全な互換性がある、ということの証でしょうか。好著。

2020/08/16

ぞるば

いってきます、とか、いたっ!とかについて、考えたことなかったなぁ。いつもなんとなく使っている表現は、いろんな要素に支えられているんですね。助詞でこれだけのニュアンス(というのかな?)を表現していたとは。文法的に「?」とされている表現でも、あんまり違和感を覚えないものがありました。

2016/11/06

satochan

「よく」「~てしまう」についてよくわかった。自分でわかっているつもりでも、本を読めば別の意味もあることがわかる。フランス人の人が日本語を勉強するにあたって疑問に思ったことなどが書いてあるので、日本語学習者の立場になって日本語をとらえられるのでよかった。フランス語は全然わからないけれど、少しフランスの世界も見ることができたような気がする。言葉ってすごい。

2015/08/23

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