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現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉 (講談社現代新書)

現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉 (講談社現代新書)

現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉 (講談社現代新書)

作家
五十嵐太郎
出版社
講談社
発売日
2006-11-17
ISBN
9784061498679
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現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉 (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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mura_ユル活動

国内外の現代建築に関する概念の系譜。専門家でないと難しい内容もある。歴史家や批評家の目線で建築の通史をまとめたもの。私自身、学生の頃(バブル期)は本書の内容の様なことを新しい希望をもって色々と興味を持って読んだ。実務者となった今はあまり興味が薄くなっています。どうしてこのような建築物がこの思想をもって建てられたのか、知りたい方には良いかな。戦争や映画の話も絡めて語られる。タウトの天皇的/将軍的と伊東忠太の神社的/仏教的の話から縄文的/弥生的のカテゴライズは新しかった。

2020/12/06

コットン

現代建築のキーワードを元に具体的に話されていて興味深い。バロックのパトロンだったカトリック教会がスペクタクル空間を作りプロテスタントに対抗しようとか、スロープは機械と相性がいいとか、ドリス式は男でイオニア式は女などなどと面白い。

2018/03/14

ころこ

語り下ろしのため次々にトピックが移り、議論が深まらないのがちょうど良い。多数の利害関係者がいて、長い期間にわたって建物が公衆の面前に露出する建築は、人々の集合的無意識として歴史と思想を語り易い。透明性と共にあるガラスの使用は当然だし、スロープは社会の要請により陸屋根になって水平になった建築物に斜めの線を入れる。普遍的で最も分かり易いのは身体を柱の象徴にすることだろう。レヴィ・ストロース、バシュラール、スローターダイクなどの名前がそれらの思想的背景に登場して、建築と思想の奥行きある双方の理解に役立っている。

2022/11/06

おくりゆう

16のキーワードから現代建築を論じる本で学術書チックな非常に面白いと思う部分がある反面、頭に入ってこないところも正直ちらほらとありました。 もっと勉強していつか再読したいです。

2018/01/04

zirou1984

これは面白かった!「全体と部分」「身体」「日本的なるもの」といった建築を理解するために必要な16の用語についてその概念や思想的背景を掘り下げながら、実際の建築物と関連させることで具体性と結び付く。章によって難度の差はあるもののレム・コールハースの商業施設や渋谷駅前から見るスーパーフラットは馴染み深さもあってとても腑に落ちるし、語りおろしの文は全体として読みやすい。欲を言えば新書サイズが故に写真をあまり載せられないのが悔しいところか。入門書であると同時に何度も立ち返ることのできそうな、新書として優れた一冊。

2018/05/14

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