金正日と日本の知識人―アジアに正義ある平和を (講談社現代新書 1897)
金正日と日本の知識人―アジアに正義ある平和を (講談社現代新書 1897) / 感想・レビュー
undine
もともと朝鮮総連絡みの案件も扱っていた進歩的左派の弁護士が、日本人拉致を金正日が認め、謝罪したことを契機に北朝鮮への批判的姿勢を強め、北朝鮮を擁護し続ける知識人を攻撃したもの。姜尚中、佐高信、和田春樹など数人を前半でとりあげ、あとは抽象的な知識人のあるべき姿を説いているので食い足りない感じが残る。書名は「金正日と日本の知識人」とあるが、拉致問題を中心に日本の知識人の姿勢を批判しているので、本を読み進めるほど内容と題名との乖離を感じる。北朝鮮が謀略国家との指摘については、日本が甘すぎるとの印象。
2024/08/16
ハンギ
過労死問題に取り組んだ弁護士が、北朝鮮の拉致について、姜尚中その他と議論したらしい。その顛末が本人の側から見て再構成されているけど、僕としては姜尚中の「ネオコン」指摘は正しいようにも思える。もちろん槍玉に挙げている人たちにも落ち度はあるのかもしれないが、それにしても知識人だからどうのこうの、というのはもう時代遅れでは。憲法で保障された、大学の「学問の自由」にも口を挟めると思っているのは怖いかも。弁護士なのに。たぶん、北朝鮮問題ではなくて目線や生き方、考え方が姜尚中さんとは合わないんだと思う。
2012/12/22
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