半自叙伝 (講談社学術文庫 794)
半自叙伝 (講談社学術文庫 794) / 感想・レビュー
零水亭
31歳までの、文字通りの半自叙伝(当時、福翁自伝、高橋是清自伝とか、何故か自伝物読んだなぁ…。自伝ではないけど夏目漱石「硝子戸の中」「思い出すことなど」、酒井得元「沢木興道聞き書き」も好きだったなァ…。そろそろ渋沢先生のも読むカァ)
壱萬参仟縁
読書においては、非常に早熟であったと述懐される(8頁)。 僕は19歳ぐらいから目覚めた晩熟である。 菊池先生は英語が得意で、教科書を購入してから授業を 受けなくても大部分読破出来たという(35頁)。 さらに、国語も数学も出来るという優等生であったという。 菊池先生は図書館に通われ、麹町の大橋図書館などが出てくる(58頁)。 わたくしなどは田舎者なので、せいぜい市立図書館であるが。 早稲田の図書館で、西鶴全集を読んだ(61頁)。 先生は、秀吉びいきで、家康は大きらいだった(67頁)。
2014/03/28
筑紫の國造
作家として、文藝春秋の創始者として知られる菊池寛の自伝。「半」とあるように、出生から31歳までで記述は終わっており、文藝春秋については何も書かれていない。「自伝風随筆」とでも呼ぶべき体裁で、事細かにというより、気の向くまま書き綴られている。文体はかなり独特で、「私」の語が頻出する。それも一文の中に二度も出てくる場合があり、ちょっと辟易する。ただ、文章自体はさすがに読みやすく、停滞することなく読める。秀才だが貧乏で学資に苦労した話、第一高等学校時代に友人を庇って退学した話など、なかなか面白く読めた。
2016/11/21
駄目男
この本は芥川の死の翌年、昭和3年から4年にかけて書かれたものらしいが、とにかくあまりにも古いので、その交友関係で登場する人物など一般的にはあまり知られていないような人の記述なども多く、やや分かりにくい。それに章など設けずに思い出すままに書いている点も違和感があった。文字通り、半自叙伝だが、この時点ですでに3回ほどの狭心症など患っているので死の覚悟も出来ていると書いている。菊池寛の文名は、その作品より後進作家の発掘に尽力したことの方が大きいと言うべきなのだろうか。しかし確かに彼の通俗小説は面白いが。
2015/09/27
Sumiyuki
読みづらかった。中学時代の成績と自信。
2018/02/03
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