反文学論 (講談社学術文庫 1001)
反文学論 (講談社学術文庫 1001) / 感想・レビュー
里馬
30年前にどんなに褒められていても読書メーターで探すとヒットしない作家も多く、引っ掛かっても講談社文芸文庫一冊だったり。「文学」って大変だなあ。
2011/01/07
なっぢ@断捨離実行中
ドマンと平行しながらの読書だったためか、文芸時評の形を取ったものながら当時の氏の一貫した問題意識よく見えてくる。『内省と遡行』から柄谷はドマンがカントやヘーゲルの「哲学的」テクストの読解に着手したように狭義の文芸批評をこえて理論的な仕事に移行することになる。その意味で本書は『夜店』のようなものですらなく当時において既に過去のものになっている。やっつけ仕事感が見え見えながら鋭い洞察は相変わらずなところがまた面白いのだが、あくまで補足的な本だろう。
2017/03/12
まおまお
面白かった‼︎
2015/08/23
ミツ
30年程前の文芸時評。取り上げられている作品の中で現在も読まれているものが殆ど無いことに時代の違いを感じた。ただ“小説の衰退”という問題は変わらないらしく、本書が書かれた時代に“日本近代小説”が滅亡したことがわかる。
2009/01/15
OjohmbonX
70年代の後半に文芸時評なんて仕事をしてたのね、というのが率直に意外。それから筆力、みたいな言葉も平気で書いて見た目が時評っぽいのも意外。割と丁寧に積み上げて飛ばさずに書いていくタイプの人だと思っていたので、各回の最後で、今月の他の作品にもついでに触れておく、という軽さで感想が書かれているのは、この著者の他の著作にはあんまり見られないような。それだけにかえって色んな視点がぽんぽん出てて面白いかもしんない。
2011/10/10
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