アメリカの影: 戦後再見 (講談社学術文庫 1182)
アメリカの影: 戦後再見 (講談社学術文庫 1182) / 感想・レビュー
白義
左右の立ち位置の違いはあるものの、概ね最も正統な江藤淳「成熟と喪失」の継承であり、優れた江藤論でもある。江藤の占領期研究を支えた情念とロジックを丹念に追い、検証を重ねていて、批判的でありながら共感的な深い読みをしている。江藤のナイーブさがアメリカの影にあまりに深くとりつかれていることを指摘、その単純な治者への回帰、父性的成熟モデルを批判し、むしろ高度成長で自ら失った自然に寄り添い再生を模索する道を示したのは興味深いが、むしろ加藤自身が後に江藤的な成熟テンプレに回帰したことの方が面白い
2014/04/13
iwasabi47
再読。天皇の威光と原子爆弾の威力。『敗戦後論』も読み返すかな。
2019/06/29
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