実存から実存者へ (講談社学術文庫 1257)
実存から実存者へ (講談社学術文庫 1257) / 感想・レビュー
午後
実存から実存者へ、無名の〈ある(il y a)〉から固有の実存者への、その実詞化の瞬間として、比類なき現在を取り戻すための試み。
2022/03/01
ナディル
哲学の素養がないので無理は承知で再読。断片的には興味深く読めるところも多々あるのですが。自分自身の実存にある経験的なイメージを持っていますがレヴィナスのいう実存はそれよりもう少し行為的な感じがします。最大の関心事はレヴィナス的な実存にとっての「神」なのですがそのあたりのことは残念ながらよく分かりませんでした。
2024/01/31
蝉海
再読。訳者があとがきで述べているように「あまり見通しがいいとはいえない」(P217)本書ではあるが、「実存」に対する探究心を妙にくすぐってくれる内容である。全編に渡り、実存を意志することの必要性とと実存志向の凶暴性を同時に暴露するという冒険的思弁が展開され、「実存=現『実』に『存』在すること」と「存在そのもの」の相関性について豊かな想像力を働かせてくれる著作といえる。
2013/07/28
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