ウォール街の崩壊 下: ドキュメント世界恐慌・1929年 (講談社学術文庫 1347)
ウォール街の崩壊 下: ドキュメント世界恐慌・1929年 (講談社学術文庫 1347) / 感想・レビュー
しんすけ
恐慌は統制された計画市場が無い限り避けられない。いわば恐慌は資本主義の宿命の様なものだ。 年間に一万件くらいの小規模な倒産を繰り返しているほうが資本主義は健全に維持され大恐慌は招かないと云った話も聴いたことがある。 東京商工リサーチが発表した数字では2019年の倒産件数(負債総額1000万円以上)は8383件だと云うから、ある意味では健全化に向かっているのかもしれない。 ただし倒産した企業の社員は、健全だと喜んでいられる状況はないだろう。
2020/03/26
鮫島英一
崩壊が始まってしまった。 靴磨きも、銀行家も、政治家も分け隔てなく市場崩壊の波にさらされる。 宴は終わり、冷酷な事実のみが突きつけられる。 この日アメリカは、いや世界は一度死んだのだと思う。 コロナショックの真っ只中を僕たちは生きていますが、今はギリギリのところで経済は持ちこたえています。それが崩壊したとき、何が起きるのか? この本はそれを教えてくれます。
2020/06/13
どうろじ
皮肉たっぷりの語り口。
2019/06/12
中島直人
狂乱のアメリカ株式市場崩壊のドキュメンタリー。見えてくのは何故か既視感のある姿ばかり。。。信用取引、詐欺的なジャンク株の売り込み、権威筋の御託宣と、、、2008年の姿は驚くほど1929年と似ている。人間の愚かさは80年経っても何ら改善されていなかったということか。
2012/05/24
yuka_tetsuya
上巻は少し退屈であったが、下巻は「アメリカの死んだ日」が躍動感を持って書かれているため、最後まで引き込まれた。消えて亡くなったお金は相場が急騰を続けていたときに、一般の人たちがすでに収入と考えて使ってしまっていたお金であった。そのために暴落は一気に経済の血液循環を停めてしまった。この経済崩壊を利用して市民の不安感をあおって一気に独裁者に上り詰めたのがヒトラーであった。あり得ないことが起きたときの人々の慌てぶりが、身につまされる。
2009/02/08
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