帰ってきたファーブル: 現代生物学方法論 (講談社学術文庫 1428)
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帰ってきたファーブル: 現代生物学方法論 (講談社学術文庫 1428) / 感想・レビュー
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「要するに、動物の世界、いやもちろん植物も含めた全生物の世界でわれわれが見るものは、脊椎動物、哺乳類、人間へと向かう一つのベクトルの上での進歩あるいは停滞ではなくて、ベクトルでもスカラーでもない、パターンの相違なのである。 このことは、すでに古くレヴィ=ストロースが、人間の社会についていっている。しかし、その後一般の世界に生じた認識の変化は、更新国という言葉を発展途上国と言いかえる程度のことにすぎなかった」 pp.207-208
2015/05/09
黒い森会長
ラストの「動物学から見た世界」が白眉。「進化論」が難しかったのは「適応」の概念の曖昧さにあったのか、と確認。 前半のエッセイでは、ピンポイントな批判から著者の意図を誤解しそうなのだが、ラストの長文のエッセイで、論点が明確になる。 著者は、エッセイも講演も面白い人だった。
2012/11/26
へのへのもへじ
「典型思想というものは、いつもスターリン的なのかもしれない」(p.176)。Yes!!!!
2011/06/01
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