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忍法忠臣蔵 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 11 山田風太)

忍法忠臣蔵 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 11 山田風太)

忍法忠臣蔵 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 11 山田風太)

作家
山田風太郎
出版社
講談社
発売日
1994-07-01
ISBN
9784061817456
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忍法忠臣蔵 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 11 山田風太) / 感想・レビュー

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花乃雪音

赤穂浪士の討ち入りを阻止すべく吉良上野介の実子で上杉家に養子入りした綱憲は上杉縁の能登忍者を使い赤穂浪士の暗殺を図る。綱憲の目論みは上杉家に疑いがかかると上杉家家老の千坂兵部は能登のくノ一を使い要となる赤穂浪士を女に溺れさせることで赤穂浪士の結束を砕こうとした。忠臣蔵をある程度知っていると誰が脱落するか知っているためくノ一に狙われても色香に溺れるか否か初読ですら分かってしまうのが残念。また、甲賀忍法帖に出てくる超人的な忍者をイメージすると本作の忍者は主役の伊賀忍者無明綱太郎を除いて力不足に思える。

2022/08/03

私的読書メモ3328

『忍法八犬伝』『妖説太閤記』など、作者一流の視点から有名作品、人物を翻案した一連のひとつ。山田風太郎ならば、女色に溺れる浅ましさをはじめ、もっと痛烈に義士たちを論うかなと予想しましたが、意外に手心が加えられているというか、思いやりのあるものになっていました。忍法帖における忍者たちの標準装備である、忠義と女好きが全く欠落した主人公、無明綱太郎はその図抜けた強さともあいまり、特異な魅力、印象の残るキャラクターでした。ファムファタル的存在として崇高に描かれるヒロインたちにあって、本作のおゆう・織江は……!

2020/06/02

黑猫

2005年2月10日読了

2005/02/10

c

「忍者月影抄」同様、イマイチ中身の記憶がなかったので読み返してみた。しかし、無明綱太郎という裁定者の存在(「柳生忍法帖」の柳生十兵衛のポジションに近い)が珍しいだけで、無論面白いのだが前半はいつもと変わらない忍法帖である。こんな話だったか…というか、これが作家直々の選定に依るAランク作品か?と首を捻った。ところが作品の残り四分の一以降、その展開には再読だというのにひたすら圧倒されるだけだった。このクラスの傑作がザラにあるのが忍法帖の怖いところ。作品の連載は61年で、つまり「昭和元禄」が謳われる直前である。

2015/09/20

水戸

好きか嫌いかと言われたら、嫌いかも。でも、読み進めてしまう不思議。誰が何の思惑で踊らされているのか。結局みんな、何かに踊らされていた……? て感じました。天命というものがあるなら、みんな、駒だったんだろうなぁ。

2013/05/22

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