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狂骨の夢 (講談社ノベルス キF- 3)

狂骨の夢 (講談社ノベルス キF- 3)

狂骨の夢 (講談社ノベルス キF- 3)

作家
京極夏彦
出版社
講談社
発売日
1995-05-01
ISBN
9784061818446
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狂骨の夢 (講談社ノベルス キF- 3) / 感想・レビュー

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勇波

ノベルズ版にて再読第3弾です。4、5回くらい読んでるので、首なし死体もかれこれ20回くらいは生き返ってることになるでしょうか(笑)さてこの物語の主役はやっぱり朱美さんです。存在感が半端ないです。巷説のおぎんさんに少し似てるのもいい。あと榎さん、牧師に向かって「僕が神だ!」はないよ。。笑ったけどね。シリーズの中ではかなり好きな作品です。あと何回読めるかな?あと何体首なし死体を復活させようかな★

2015/07/29

優希

ノベルズで再読です。骨と彼岸と此岸の物語といったところでしょうか。前世の記憶を持つ女と謎の髑髏は果たして事件とどう絡むのかが見所と言っていいでしょう。様々な出来事が、主観を持った登場人物たちのそれぞれの想いの中に刻まれていくので、どう解決されていくのか、目が離せませんでした。物語が進むにつれ、今まで見落としていたり、否定したいと思ったパズルのピースがはまっていくのが気持ち良かったです。骨と髑髏という記憶から描き出す絵物語に酔いました。

2018/07/04

星落秋風五丈原

冒頭はやはり、誰ともつかぬ者の独白で始まるが、なぜか二種類の対立する独白が登場。さて、一人の人の別人格か、 はたまた全く別人か?今回何度も登場するテーマは「二つ」。主要人物は、骨の夢に悩まされる精神神経科医・降旗、自分の見ているものが夢なのか現実なのか見極められない朱実、神を信じられない牧師と、いずれも二つの間を揺れ動く。前半はそんな悩める彼等を『魍魎の匣』で名前だけ登場していたが、今回初登場の釣り堀の亭主・伊佐間の視点や木場の視点で眺める事になる。同時多発で起こる事件の関係性は『魍魎の匣』と対を成す。

2005/02/17

精神的なエピソードと集団自決などの現実事件が全て絡んでくるのだろうなと思うものの、それがどう説明づけられるのか全く予想がつかず、どうしても不思議な力の介在が頭をよぎってしまいました。バラバラと思われた事件が繋がっていく様子も力技なのでしょうが、そう感じさせないのは溢れんばかりの薀蓄の裏付けがあるからなのでしょうね。記憶ってしっかりしたもののようでいて、実はあやふやであるという所が上手いこと謎に絡ませてあっていい意味で翻弄されました。ラストのセリフもスカッとして気分良し!

2010/06/04

ふじさん

数多の人々を狂気へ至らしめる髑髏の怪を描いた「百鬼夜行シリーズ」三作目。今回も博覧強記の著者が織り成す眩暈を伴うような悪夢的世界と、その濃く立ち込めた霧を晴らす憑物落としの顛末に、胸焼けする程どっぷりと浸った。語り部を変え色調を変え、同時並行的に少しずつ噛み合わない物語が綴られていく内容はまさに大伽藍。逐次整理しつつ筋を追うだけでひと苦労だったが、全てが繋がりミステリ的な外連味も申し分ない解決編にはそれに見合うカタルシスがあった。終始得体の知れない不気味さが付き纏う怪作である分、意外に爽やかな結末は痛快。

2021/10/07

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