忍法八犬伝 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 15 山田風太)
忍法八犬伝 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 15 山田風太) / 感想・レビュー
花乃雪音
八犬士が活躍した時から百年以上過ぎた江戸時代、里見家おとりつぶしを回避すべく八犬士の子孫たちが動く。タイトルに八犬伝を冠しているがいい意味で別物となっている。仁義礼智忠信孝悌に反感する当代の八犬士、敵対する伊賀忍者に対して八犬士は甲賀で一時だけ修業したという設定が忍法は使っても忍者対忍者ではなく八犬士対忍者だと思わせてくれる。八犬士は忍者としての能力が突き抜けているとは言い難いが1対1の戦い、初顔合わせ、生粋の忍者でない別のバックボーンを生かして渡りあっていく。
2023/01/27
水生
『八犬士』の子孫である8人の若者と伊賀の女忍者の玉とり合戦。周囲の期待をよそに当の本人たちは…というまさかの展開に最初は驚いたが初恋の姫君のため死闘に赴く姿は潔い。スピード感やあっけなくさえある敵味方の死、奇想天外な展開はまさに忍法帖。
2022/07/31
c
山田風太郎で大久保彦左衛門と言えばこの「忍法八犬伝」…というわけでは全くなく、最後の方にチョロッと登場するだけだが。「彦左衛門外記」を読んだことを切っ掛けにして読み返してみた。本人評価こそBクラスだが、「風来忍法帖」と並んで読み物としては無類に面白く、ファン人気は高い作品である。しかしそれは言い換えれば講談調ということで、大衆迎合的過ぎる部分こそが本人は気に食わなかったのだろう。同じく古典に材を取った「忍法忠臣蔵」は、この作品や「風来」のような血湧き肉躍る物語ではないが傑作であり、本人評価も納得のAだ。
2018/07/08
アレ
京極夏彦の解説付き
2011/02/26
黑猫
2005年2月3日読了
2005/02/03
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