殺意の集う夜 (講談社ノベルス ニG- 4)
殺意の集う夜 (講談社ノベルス ニG- 4) / 感想・レビュー
ふじさん
西澤保彦マラソン四作目。特殊な設定は一切盛り込まれていないにも関わらず、数ある西澤作品中でも屈指の非日常感、非現実感が味わえる怪作だった。些細な行動によって次々と死が連鎖していく様は、スラップスティック・コメディと捉えるには少々ブラックか。皆殺しにしてしまった宿泊客の内で、唯一自分が手に掛けていない死者の殺害犯を推理するシチュエーションは外連味抜群。二つのパートを交錯させる趣向で描いた構図も中々面白い。屋台骨となる仕掛けに難があるのは痛いが、尖り切った「嵐の山荘」の珍品として一読の価値は大いにあるだろう。
2016/12/02
まじょ。
「事件の犯人自身が推理する」作品だと最初からネタバレしてくれる親切な作品…だと思ってるとやられるかも
2014/02/04
ArcCosine
最後の1行を読むまで綺麗に騙されていました。人数が多いなぁとは思っていましたが、一人減らすトリックが上手かった。
2012/09/16
はっち
人間があっさり死にすぎ!・・・ですが、殺人犯が別件を推理するのは新感覚で面白かった。
2011/02/08
Jimmy
やり過ぎだなあ、と込み入った設定を考えついたのは褒めても、芯のアイディアに余計に付け足した感があります。つまり、一つの現場に殺意が集う面白さと、2つの違う局面での物語が最後に繋がる面白さ、どちらか片方だけで勝負した方が良かったのでは、と思います、つまり散らかり過ぎなものを最後に集めてもすでにどうでもよくなってしまっている、という、まさにやり過ぎ感、という事です、残念ながら。
2023/11/23
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