ジョーカー: 旧約探偵神話 (講談社ノベルス セA- 2)
ジョーカー: 旧約探偵神話 (講談社ノベルス セA- 2) / 感想・レビュー
ミシェル
「コズミック」で衝撃的なデビューを飾った大流水。これ以上バカバカしい作品は出さないだろうと思った矢先、これだよ。もう天才だか変態だかキチガイだかわからんけど、ただ者じゃないことだけは事実。さすが世界でただ一人の大説家。比肩する者なし。オンリーワンだからね。読んでいると燃やしてみたくなる衝動に駆られる本て、ホント珍しいと思うよ。 ★★★★★ 「コズミック」が聖書なら本作はコーランだ。
2012/03/31
PSV
りゅうすいたいせつのただしいようほう:ふたつかさねてにくいあんちくしょうのどたまをかちわってやりましょう。いっぱつでしとめられなかったばあいは、にどさんどとくりかえしましょう。そしたらきっと、解☆決 もうなんか、宇宙を感じた。「ララァ…」むしろ「裸裸亞…」 超然過ぎて逆に笑える。 ★★★★★
2012/04/21
みのくま
全てにおいて計算しつくされた作品で、本書の著者は狂気を秘めているに違いない。まず物語のメタ化が徹底されており、何が作中作で何が本ストーリーなのか、二次元と三次元の境界まで不明になる。また、本文の微細な箇所にまで神経を行き渡らせており、ついつい深読みしようとするとどっぷりとミステリ沼に浸かってしまうのだ。さて、このような作品は確かに傑作なのだろうと思う。しかし、個人的には少々「鼻につく」。エラリー・クイーンや法月綸太郎に比べると、実存的な悩み(=文学性)が乏しい。勿論、そんなものは必要ないのかもしれないが。
2018/04/30
くろまて
犯人とかもうどうでもいいし
2008/01/25
魔魔男爵
JDCシリーズ②。名文引用「男女の役割分担は必要なのだが、旧時代的な時代錯誤の男尊女卑思想は、それこそ、死語ならぬ死想となるべきだろう。過去からの社会システムの流れなど関係ない。我々が生きているのは、『今』という時間なのだから」ジェンダーミステリではない。四大本格推理小説(『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』『匣の中の失楽』)への壮大なオマージュ。でも真面目な人は怒り狂うだろう駄洒落トリックが百以上出てくるw。七つの密室の謎も全部解明せずに、広げた大風呂敷を畳まずに大空に放り投げる作品。
2017/07/11
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