安達ヶ原の鬼密室 (講談社ノベルス ウC- 7)
安達ヶ原の鬼密室 (講談社ノベルス ウC- 7) / 感想・レビュー
りず
期待してなかったのにめっちゃ面白かった!笑。裏表紙のあらすじが面白そうで読み始めたのに、全っ然関係ない話が続くから(騙された…)と思ってたら、突然表題作がスタート。その放り出された感満載のまま、関係ないと思ってた話たちを含めて見事に1つに収束し華麗な着地。素晴らしいまでに歌野晶午らしい作品だった。こんなトリックの使い方もあるのね…笑。
2018/03/18
芍薬
歌野さんはいつも実験的な小説をお書きになって面白いです。4つの事件がばらばらと進行しているのに関わらず非常に読みやすかったです。
2013/01/30
ジャム
物語は4パートに分かれており、ひらがなと挿絵が満載のこうへいくんの話に始まり、アメリカに留学した日本人少女ナオミが巻き込まれる無差別切り裂き魔事件とタイトルとあらすじとは一見無関係のような話が続き、中盤になってようやく戦中に兵吾少年が枡形の屋敷で不可解な事件が続発する本編「安達ケ原の鬼密室」が幕を開けます!そして、50年後探偵が過去に関わった事件をもとにそのトリックを暴くというもので、4事件の接続の仕方が大胆で良かったです!ただ、この大がかりな物理トリックはもっと早くに読んでればもっと驚けたのになあ(笑)
2013/04/16
オーウェン
歌野さんの密室ものだから楽しみに読み始めると、いきなりすべて平仮名絵入りの童話みたいなお話。 その次にはサイコキラーの海外もの。 そしてようやく表題作の話が始まるという、変わった構成。基本的には表題作が一番の目玉であり、館の中で現れた鬼。 そして戦時中の兵士たちの奇怪な死から、50年後。 直観探偵・八神一彦が事件を解き明かす。 とにかく細部に至るまで無駄がなく、何かしらの動作もすべて答えを出している。 このトリックに共通しているのが3つの話を繋げるポイント。 だからこそ本の構成を弄ったのは頷ける出来。
2018/06/30
カガミ
最初から最後まで歌野晶午で満たされている一冊。そんな歌野晶午要素はかなり面白かったのだけど、キャラクターや事件の内容といった物語要素はイマイチ肌に合わず、読みづらさを感じた。作者を楽しむ為には、読んでおきたい作品ではある。
2016/04/15
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