今昔続百鬼-雲: 多々良先生行状記 (講談社ノベルス キF- 10)
今昔続百鬼-雲: 多々良先生行状記 (講談社ノベルス キF- 10) / 感想・レビュー
勇波
ノベルズ版にて再読です。今回は「センセイ」こと多々良くんと「ぬ」こと沼上くんの妖怪大冒険的なお話。。本編で登場したセンセイと少し印象は違うけど、本質的な(?)意味では間違いなく同一人物でしょう。今作は4作から成る短編集です。妖怪好きにはゲップが出る程満足感を味わえるはずです。ただ長編でセンセイと付き合うのは正直勘弁してほしい(笑)あと文庫版での感想でも書いたが、今作のヒロイン富美ちゃんは逸材中の逸材。是非とも薔薇十字探偵一味に加入して頂きたい。あの奇天烈探偵と拝み屋とも対等に渡り合えるのではと思います★
2017/07/05
優希
ノベルズ版で再読書です。多々良先生と沼上くんの冒険物語と言えますね。妖怪が絡みつつ、巻き込まれる事件を解決していく様子はまさに痛快です。2人はまさに凸凹妖怪馬鹿コンビとして怪事件に飛び込んでしまうのでしょう。沼上くんの愚痴の雰囲気もありつつ、ギャグのような雰囲気もあって面白かったです。シリーズの他の作品には見られない感覚ですね。
2018/11/04
星群
妖怪の事となると、目の色が変わる多々良先生。遠くで見聞きする分には、マイペースな人だなぁって、笑っていられるけど、沼上君位の距離で、先生に接したら、イライラしちゃうかな?(沼上君は、4編中3編の冒頭から立腹している)お気に入りは『古庫裏婆』。一番、気の滅入る事件だったけど「黒衣の男」による友情出演がある! あと、何かと助けに来てくれる富美ちゃんが可愛い。二人には、まだまだ旅を続けて欲しい。
2013/02/08
星落秋風五丈原
京極堂シリーズが庭から普通に雪を眺める図だとすると、本編や探偵・榎木津礼次郎が主役を務める『百鬼徒然袋 雨/風』は簾を掲げて見る香炉峰の雪。フィクションという意味では同じだし、後者の方がかなり「こんな人いない!」というキャラへの抵抗度が強い。だから、「フィクションなんだから」という前提(簾)を容認しておいた方がいい。別に京極堂シリーズの方がより人物像がリアルだという訳ではなく、世界にどっぷり浸かる程のボリュームではなかったので、はまりきらないまま距離を置いて出てきてしまっただけなのかも。
2005/02/24
つたもみじ
百鬼夜行シリーズ番外編。多々良勝五郎と沼上蓮次を主人公とした『岸崖小僧』『泥田坊』『手の目』『古庫裏婆』中篇集。妖怪の事となると目の色が変わる多々良センセイ…いやぁ、苛々するわぁ。ウザイわぁ。迷惑すぎるわぁ。毎度のように怒ってる沼上君が可哀想。京極堂の登場する『古庫裏婆』が物語としても一番印象的。妖怪馬鹿2人より余程大人びてる富美ちゃんが可愛い。『岸崖小僧』のカッパちゃんに泣いた。
2013/06/03
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