九十九十九 (講談社ノベルス マG- 4)
九十九十九 (講談社ノベルス マG- 4) / 感想・レビュー
harass
先日読んだ柴田高橋の対談本で知った本。清涼院流水のミステリー小説のスピンオフ作品らしい。ああこれはメタフィクションの極限だと感心した。虚構であることを徹底的に意識してあり、語り部の主人公(あまりの美しさに人が彼の顔を直視すると倒れてしまう!)の謎が次第に明かされる。何重にも入れ子状態のメタフィクションで、往年の筒井康隆並みの実験性を感じた。ただし普通の小説だと思って読むとついていけない人が多いのは確実。現代文学のメタフィクションが新本格派ミステリーとここまで親和性があるのかと驚いた。三島賞候補作。
2014/03/11
miroku
もはやミステリーではないな・・・。メタ構造をこね回し、玩具にした作品。ループし、自分の尻尾を追いかけ回しながら、…バターにはならないのだよね。
2012/09/18
井戸端アンジェリか
長い・しつこい・うるさいのトリプルスリー。 それにしてもトリプルスリーですが、どこで流行ってるの?イカした兄ちゃんたちの集うスポーツバーか何かで?新橋のSL周辺でインタビューされちゃう素敵なオジサマたちの間で? わからん。この本もまったくわからん。深く読み込むと『ん??』ってなるし、サラッと読むと『あ゛っ?』になるのさ。一体全体誰に流行っているのさ───!!な、マイジョーマニアしか手を出してはいけない逸品です。
2015/12/15
吉野ヶ里
再読。ほんとファックな小説。つーか小説ではない。なんだよこれくそう、とか思いながら舞城王太郎への愛で読み切った。2章くらいから修行だったな、ほんと。いい感じではあるんだけど、結局なにが起こってたのかわからんし、作中作を連続させる形式は実験的ではあるけれど面白くはなかったぞ。キャラクター小説としてはありかもしれなかったけど、内容はとにかくひどい。皆無。舞城は処刑されても仕方がないんじゃないだろうか。講談社愛に溢れた本でしたね。でも、これ楽しんで読んだやついるのか。いるとしたら読書キチガイに違いない。
2014/12/13
赤字
図書館から。いきなりぶっとんでる。こういうモノを前衛的というのだろうか。この本は疲れる。体を動かしたりして体に蓄積されていく疲れとは違うもの。単純にページ数も多いし、書いてる事は意味が分からなくたっていくし。清涼院流水、聖書も読んだことが無かったから余計かな。舞城作品は読み終えれば自分の中で、なんとなく掴める物があるのだけれどこの作品は全然ダメだった。圧倒的という意味では納得できるけれど。
2010/09/27
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