失楽の街 (講談社ノベルス)
失楽の街 (講談社ノベルス) / 感想・レビュー
キキハル
建築探偵10作目。シリーズ途中で放置中断していたもの。久方ぶりの今作は東京連続爆発事件。取り壊しが決まっている朋潤会牛込アパートメントを舞台に、40年前の事故を忘れられずにいる男の慟哭と、喪った恋人の遺志を継ぐ女性。壊れてしまえばいいのだ。この街も東京もこの国も。犯人の冷静な狂気はネットの片隅に爆破予告をし、警察や公安を煽りたてる。その最終目標は?そして京介の推理は?やっぱり面白い。京介と彼をめぐる人達の関係性と距離感がいい。が、いつもながら事件の解決は物悲しい。不穏な黒雲が近づいてくる予感があるからか。
2010/12/17
薫子
再読。同潤会アパートメントをモデルとした朋潤会アパートメントを中心とした物語。朋潤会アパートメントのような場所、とても興味があります。住んでみたい。今回は神代さん目線が多くて、神代さんから見た京介の危うさが印象的。とりあえず、深春の作ったたこ焼きが食べたい。あと、リンさんの舞台が観たい。
2014/09/06
ソラ
内容(「BOOK」データベースより) インターネットの海にひそかに書き込まれた犯行宣言。あでやかに桜咲く2001年4月、巨大都市東京を爆弾魔が跳梁する。転々する犯行現場を繋ぐミッシング・リンクはなにか。怒りと悲しみに突き動かされて漂泊する犯人を、桜井京介は捉えることが出来るのか。失われゆく古き東京への挽歌とともに、建築探偵第二部完結。
2010/07/14
あっちゃん
久々のシリーズ!珍しく遠出無し!爆弾とか、このシリーズらしからぬ…とは思ったけど、結構面白い♪
2012/09/26
みどり
再読。この話はよく覚えているけれど、同潤会アパートのことも私にはリアルタイムなのでそのせいかな、とも思っている。 建築に興味がなくても読めるシリーズではあるけれど、もともと建築の知識があると全然違う読み方ができるし、このシリーズの最たるもの=建物と人は一心同体というのが良くわかるお話。 ただ、どうしても、テロと言うかあれは許せない。
2021/12/08
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