セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (講談社ノベルス)
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (講談社ノベルス) / 感想・レビュー
つたもみじ
時系列では「占星術殺人事件」の直後。かつて明治政府にロシアのロマノフ王朝から贈られたという「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」を巡ってのストーリー。孫娘に靴を譲りたい祖母、靴を売り払い借金を返したい夫婦、夫婦に金を騙し取られた形になっている親類。小ぶりな印象ながら御手洗の皮肉気な物言いが小気味よい。ロクでもない大人しか出てこない中、貧しくても文句を言わず、クリスマスにプレゼントを貰った事がないという少女・美紀ちゃん(孫娘)の為に御手洗が使った優しいトリック。一緒に遊園地で遊ぶ姿も微笑ましかった。
2013/12/17
ちどり
おばさんの何気ない世間話から、御手洗さんが誘拐事件が起きていると推理し 急いで行動を起こす。だが、既に心優しい少女は何事もなく無事解放されていたがこの家のおばあちゃんが心臓麻痺(病死)で亡くなっていた。二人のガメツイ両親は事件など起きてない、我が家に「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」などないと、なにもかもを否定する…「占星術殺人事件」後に発生した、殺人の無い少し暖かいクリスマスストーリー
2014/12/15
よっぴ
御手洗シリーズ第17弾!!ミステリ、今回は長めの中編(短めの長編)と短編の構成。。何とも不思議な魅力を持つタイトルです。今回は「占星術殺人事件」の後、馬車道事務所の頃の話。事務所にいてグダグダ過ごしている2人の前に依頼人が現れる…そんな探偵小説の王道の流れにはなっています。中編ですので、「眩暈」や「アトポス」の様に、いくつものエピソードを重ねて構成される壮大な物語にはなっていません。二転三転する真相は大いに楽しめますが、少しずつパワーダウンしているのかもしれません。もちろんまだまだまだまだ読み続けますが。
2017/07/02
RED FOX
再読。威張り散らす人に対する御手洗探偵の対応はいつも痛快で笑ってしまう。帝都東京の下水道の経年劣化の恐怖も垣間見える(^^ゞが、舞台になった神田の教会と馬車道に行ってみたくなる♪
2015/03/05
春
御手洗&石岡の初期の話。クリスマス風味で微笑ましかったです。トリックの解説が私には今一つ分かりにくかったけど、少女に対する御手洗の愛情がじんわりきました。
2013/01/27
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