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邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

作家
京極夏彦
出版社
講談社
発売日
2006-09-27
ISBN
9784061824386
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邪魅の雫 (講談社ノベルス) / 感想・レビュー

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勇波

ノベルズ版に再読です。文庫版での感想で織作茜と神崎宏美は二人共天才みたいな事書いたけど、改めて読んだら全然違うね。神崎さんの方が人間ぽくって下界の自分達にもなんとか付いていけそう。茜さんは敷居が高すぎる…。前作に引き続き登場する大鷹君にはさらに親近感を感じる自分が少し悲しい(笑)思考回路が良く似てる気がするんだ。。なんにせよこれでこのシリーズの本編ノベルズ版も制覇。新作が出る気配が無い中、こんな低いテンションのままの榎木津とお別れするのは我慢ならぬ★

2017/02/11

優希

ノベルズで再読です。シリーズの中では比較的地味な印象を受けさせます。連鎖するように起こる毒殺事件。人が死にすぎるとすら思わされました。そのせいか、シリーズの登場人物は少なくなっています。ただ、登場人物の取り違えや入れ替えが多いため、少々混乱しました。秋彦さんが綺麗に解き明かすも薀蓄は少なめかもしれませんね。そして全体的には失恋物語と読むことができます。本編はとりあえずここまでのようです。『鵺の碑』はいつ出るのでしょう。

2018/11/11

kinnov

再々読。前作の『陰摩羅鬼の瑕』が、デビュー作と対をなす演奏違いのバリエーションだったように、この作品は『絡新婦の理』の二卵性の双子のようだ。事件の中心にいる女性。かたや綿密に形造られた蜘蛛の巣、かたや無秩序に出来上がってしまった繋がり。核になる主題も対照的だ。曖昧模糊な感情を一滴の雫が露な形にしてしまう悲劇。小説だからこそ組み立てられる正確なあやふやさ。なんとも不思議な読書の快楽だ。京極堂と榎木津の出番が少ないのは、なんとも寂しいが百鬼夜行シリーズを体感する悦びは間違いなく存在している。

2023/08/14

かさお

ちょっと求めていたテイストでは無かったが、それでも読めてしまうのは、榎木津、中禅寺、関口、青木、益田、みんなそれぞれどうしようもないバランスで成り立っている世界が私の中で出来ているからだろう。普通のミステリのようだった。意味深なモノローグも、疑ったわりにはそのままで、後から第三者が語るとき、重複されるので、まどろっこしくもあった。仕掛けはあったけどね。世間、という枠組みで語られる話は面白かったが、いつもの民俗学っぽい蘊蓄が少なく物足りなかった。榎木津に交際相手がいた事に1番驚いた。羨ましい。

2023/09/09

財布にジャック

榎さんが出番少ないのに、凄い存在感で、圧倒的に主役決定でした。いつもの薀蓄やおどろおどろしさは不足していましたが、最後まで楽しく読めました。純愛物・・・だったのでしょうか?読後感が切ないです。

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