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山ん中の獅見朋成雄 (講談社ノベルス マG- 6)

山ん中の獅見朋成雄 (講談社ノベルス マG- 6)

山ん中の獅見朋成雄 (講談社ノベルス マG- 6)

作家
舞城王太郎
出版社
講談社
発売日
2005-12-01
ISBN
9784061824676
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山ん中の獅見朋成雄 (講談社ノベルス マG- 6) / 感想・レビュー

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たぬ

☆4 さらっと人肉食が出てくるからね。それも1回だけじゃなく何度も。しかもおいしく食べてる(さすがに部位ごとの味わいの違いの描写はちょっと気持ち悪くなった)。常識とか倫理とかは持ち出すほうが野暮ってものです。坂本龍馬が太刀打ちできないレベルで背中にたてがみが生えていて、まさに馬よろしく走るのがめっぽう速い福井県西暁の中学生という初期設定は人盆のくだりで霞んじゃったな。モヒ寛が最もまとも。

2023/05/24

よっぷぃ@アイコン詐欺

舞城が描く異郷訪問譚。「千と千尋~」との類似が指摘されるが、遡れば宮沢賢治作品や、柳田国男が言う「マヨイガ」「山人」まで辿り着く。更に言えば浦島太郎とか。モチーフの取り方を見ると「不思議の国のアリス」も混入か。基本構造は、行きて帰りし物語。帰ってくると少し成長しているという定石は外さないが、特有の疾走感で描いている。自己同一性がテーマだが、旧来の文学ならウジウジと思い悩む所を一気に駆け抜けてしまう。舞城だからそれが良いんだけど、最初から同一性が確立している感や、問題を置いてけぼりにしてる感があり消化不良。

2012/05/05

ArcCosine

なんというか、良く分からない。舞城王太郎作品は大体意味が分からないんだけれど、これは比較的分かりやすい内容なんだけれども、それでも良くわからなかった。途中で面倒になって投げっぱなしみたいな感じなのが非常に残念。あいも変わらず擬音がユニーク。

2015/12/12

p-こ

何これ面白いなぁ、と思いつつ読みながらも、これどんな小説なんだろう?という謎がほとんど最後までぐるぐる渦巻いていましたが、読み終わって納得。つまりは壮大な青春小説だったんだなぁ、と。成雄は前と今の自分の間の変化について、タテガミの有無によって色々悩みましたが、しかしそれは現実の人間みんなにも言えることで、一瞬前の自分と今の自分の変化は感じられなくても、振りかえって見れば確実に変わっていたりするので、タテガミはそれに気付くためのきっかけだったのかもしれません。皆にもそれぞれのタテガミがあるのかも。

2011/06/12

くま

舞城節炸裂!「しゅりんこき」「しゅわりんぽちん」「しむ」「にじりしきしいいいいいいしかん さはり」など、何これ?って言う擬音語を連発。そこは痛快。また書道について言及してる所為か、フォントにこだわりが見え、面白い。ただ内容は、他の舞城作品よりも劣るかな。主人公が恣意的過ぎる。アイデンティティーとかが1つの主題だと思うけど、主人公の「気づき」が取って付けた様に描かれてる感じがして、それも主人公の一過性の恣意なのでは?とか邪推しちゃったよ。最も興味深かったのはモヒ寛と西川のカニバリズムに対する問答か。

2009/08/01

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