スロウハイツの神様(下) (講談社ノベルス)
スロウハイツの神様(下) (講談社ノベルス) / 感想・レビュー
しゅわ
【図書館】やられた…読後の正直な感想です。登場人物紹介のような上巻を経て、タイトル通りゆっくりと時が流れる青春群像劇だと思って読んでいたので、いろんな意味で裏切られました。下巻は怒涛の展開ですね。黒木さんの企みやチカラ&幹永舞、天使の正体ぐらいまではだいたいわかって…正直、内心得意になっていたのですが…なるほどそうくるかっ!?あのエピソード、この違和感にいろいろ“納得”で、読み終わったらすぐ上巻から再読したくなります。
2014/06/10
エンブレムT
伏線の回収が見事ですねー!・・・っていうか、ここまで張り巡らせるてると(伏)線っていうより網のようですがw想像とは少しずつ違った方向にそれぞれが着地してみせてくれた、納得と満足のラスト!なるほど、スロウハイツは確かに現代版のトキワ荘。夢や希望の共同生活だけじゃなく、それぞれが己の才能と向き合う痛みを伴う生き方の物語でした。でも、物語のテーマは『愛』なのかー!!うわ~、やられた。食わず嫌い克服どころか、辻村作品の作品内リンクとやらを探す旅にでてしまいそうですwww
2010/07/09
ヨミー
上巻のスロウな展開に対して、下巻はスピード感ありでスムーズに読めました。すべては最終章への布石、という感じで伏線の回収が見事でやられました。コウちゃんが天使ちゃんに奔走する様子が切なく涙モノでした。コーキも環もお互いに見えないところで救いあっていて、エピローグのラストも今後の二人のいい感じの余韻が残り、読了感もよく面白かったです。明るい話でよかった。また関連本や辻村作品も読んでみたいです。
2016/03/23
ゆみねこ
最終章で泣かされました!コウちゃん、あなたって人は…。上巻で環に全く共感出来なかったのに、一気に覆させる辻村さんの筆力。あぁ、良い本を読ませてもらいました。「マディ」の意味、2007年にこの作品を書かれていたなんて、素晴らしい。
2015/08/05
nyanco
ミステリーよりも青春群像劇といった感じ。私は無器用な生き方しかできないすみれに心惹かれた。辻村作品なので、どの文章も伏線か…と気になって読み飛ばすことが出来ない。初期の作品は特に長いので大変。ラストに向けてパタンパタンと伏線が明らかにされていく。やっぱりそうだったのか…、これは気付かなかった…というシーンもあったり。伏線の回収の仕方がとても丁寧で本当に真面目な方だとつくづく思います。2月にコーキの書いた処女作品とされる「v.t.r.」が出版されるので駆け込み読書。まだの方は、どうぞお早めに~!
2010/01/29
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