不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス ニJ- 20)
不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス ニJ- 20) / 感想・レビュー
とら
『世界』シリーズ第二弾。約二年振りに読んだけれど、実際当時刊行されたのもそれ位空いた後だと言うことらしく安心した。一応シリーズなので、世界観は前の「きみとぼくの壊れた世界」と共有。そして西尾維新からの細やかなサービス、病院坂黒猫も登場━と、大体内容を思い出した辺りで感想。めちゃくちゃ面白い。しっかりミステリーしてるし、最後のどんでん返しが素晴らしい。警察でもいずれ分かるような簡単な事件とか言っておいて難しいしねw最初の方は事件も何も起こらず普段の言葉遊びやっててどうなることかとw続巻も気ままに読みます。
2012/11/26
チアモン
読みにくい文体だったけれど、このぶっとんだ世界観。まさに、西尾ワールド。ミステリー感はあまりなかったが、とても引き込まれた。言葉遊びが面白かった。
2018/10/28
流言
私撰をするならば西尾維新で一番好きな作品だ。串中くんが好きなのかもしれない。『世界』シリーズは四冊刊行されているがいずれにしてもさほど出番があるわけでもないのが残念なところだ。女装キャラクター(男の娘?)はあまり好きな文化ではないのだけれどそれを帳消しにして余りある邪悪な魅力がたまらない。日常に変化をもたらそうと『本物』である病院坂迷路や奇人三人衆へアプローチをかける彼の心理は極めて凡人的で理解できる。理解できるからこそそこから発生した現実、そして”えんでぃんぐ”の章が強烈に映えて怖気を振るわせてくれる。
2014/08/09
くろり - しろくろりちよ
世界シリーズ二冊目。分針だけが止まった学校の時計。奇人三人衆、さり下なく何気なく他人を支配するこぐ姉と嘘つき村の住人ろり先輩と、本物の崖村先輩。嘘が見抜ける同級生ふや子さん。話さない表情豊かな静かなる人払い令、病院坂迷路。そしていかれた偽物、串中弔士。学校の中という囲われた世界での、幼稚で稚拙で素朴な犯罪。契機は、支配権は誰が握る?狂ってる狂ってる、ますます狂ってる。本当にもう…たーのしっ。
2012/03/27
Yobata
「世界」シリーズの第2弾。前回と同じ世界観の中で、違う“囲われた”世界が舞台。時計塔の分針が動かない上総園学園の串中弔士は日常を嫌い、異常を求めていた。そこで姉である小串と嘘しかつかない童野黒理,一人生徒会役員の崖村牢弥の奇人三人衆と放課後の音楽室の住人である病院坂迷路と関係を持っていた。そんな中、ある日突然時計塔の針が動き出す。そこには姉の死体があり…。弔士と迷路は探偵ごっこを開始し、真相に迫る。日常から異常へ、そしてまた日常へ。囲われた世界から脱却するためにもがく主人公。このイカレ具合はすごい。→
2013/02/12
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