転生 (講談社ノベルス シG- 2)
転生 (講談社ノベルス シG- 2) / 感想・レビュー
クリママ
ミイラとなったパンチェンラマの体に魂が戻ってくる。金色のゾンビが、少年やトラックの運転手と旅をする。最後には、あっと驚く大活劇。「弥勒」の暗さとは対照的だが、その中に、中国によって搾取されるチベットが見える。
2016/09/06
ゆき
★★★☆☆:死後十数年経ってから甦った金色のミイラ、パンチェンラマ10世。ファンタジーな設定とパンチェンラマの姿が滑稽でくすりと笑える場面もあるが、語られるチベットの現状はとても理不尽で過酷だった。
2014/12/24
Tonex
こんなヘンテコな物語、篠田節子でないと書けないだろう。「大中国の秘境」というドキュメンタリー番組を撮影するためやってきた日本で一番大きな国営テレビ局のスタッフが、パンチェンラマ十世を見て、「ゾンビだ、ゾンビだ」と騒ぐ場面で笑った。
2013/08/12
琵音
一日で読んでしまいました。テーマと謎は決して軽いものではありませんが、読み口は比較的軽いです。パンチェンラマの設定が秀逸、というかこれだけで読ませてしまう小説。
2011/09/09
かろん
ミイラに魂が甦るという荒唐無稽な話ではあるが、チベットでの人権問題の現状が語られる。蘇った高僧が次第に自分の使命を果たそうとするが、初めは世俗的であるのに面白みを感じた。
2009/09/07
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