紙の碑に泪を (講談社ノベルス クL- 6)
紙の碑に泪を (講談社ノベルス クL- 6) / 感想・レビュー
あああ
倉阪先生の作品で、バカミス以外に手を出すのは初めてです(いや、これもバカミスですけどね)。読んでみてまず真っ先に思ったのは、「何これ、読みやすッ!」でした(笑) 今までバカミスシリーズ以外読んだことなかったんで、こんなに読みやすい文章書くんだな、となぜだか感心してしまいました。バカミスシリーズに比べると意外性は薄いですが、より現実的(?)で、とにかく読みやすいです。あ、あと、上小野田警部のキャラもいいですしね。色々と残念な警部さん、可哀想でなんだか好きになってしまいます(笑)
2018/08/02
雪紫
再読。クラニー初期のバカミスにしてまだ暗号が物語全体を支配してない頃の作品(ないとは言ってない)。まさかの意外な犯人、容疑者達のブログから暴くアリバイトリック、時刻表トリックなどは立派な本格なのにクラニーによるとバカミスとか。いや、確かに頭のネジが飛んだように見える作中作の殺人鬼作家のハイクニンジャ話は一見そうだけど・・・。「四重奏」といい、クラニーのバカミスの定義とは一体・・・。
2019/11/06
カラシニコフ
今回は珍しく、仕掛けが途中でわかった。あとアナグラムに関しては、清涼院流水の洗礼を受けているので、ある程度怪しい名前には反応してしまうのですよ。作中作のハイクニンジャが馬鹿馬鹿しくて大好き。 ★★★☆☆
2017/05/21
はの
倉阪氏のバカミス作品の中では、インパクトが少ない気がした。ただ、ブログなどのネット媒体を多く引用して、それらをもとに犯人を絞り込むのはありそうでなかった話で、興味深かった。でも、倉阪氏のバカミスはもっとぶっとんでいるほうが好みだなぁ。
2015/09/18
有理数
倉阪鬼一郎の渾身の仕掛けが冴え渡る奇怪なミステリ。バカミスと言えば バカミスで、やってることは本当に馬鹿というか愚直というか……「三崎黒鳥館」と同じく、周到な伏線の敷き方とその苦労、発想には脱帽せざるを得ません。しかし同時に、アリバイトリックを様々な資料から絞り出していく、地味ながらも丁寧なフーダニットになっています。とはいえこの犯人は(笑)個人的にはとても驚きました。こんなトリックや仕掛けは、普通考え付かないと思います……。作者曰く「変化球」とのことですが、とても楽しめる作品でした。
2014/02/04
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