謝肉祭の王 玩具館綺譚 (講談社ノベルス イQ- 2)
謝肉祭の王 玩具館綺譚 (講談社ノベルス イQ- 2) / 感想・レビュー
HANA
それを被ると一年間王になれるが、その後処刑される。そんな仮面を送った後失踪した友人…。モックキングの話は大好きなので期待しつつ読む。幻想的な面が前面に押し出されていた前作よりホラー要素が強まったよう。ただ仮面を被った作家と因縁ある土地に建てられた近所の住人の話が絡み合っているので、ちょっと雑然とした感じも受たかな。両者が構成上不二の関係にあるのはわかるけど。あとはやり「三隣亡」がデウスエクスマキナ的な役割になってる。「呪具」としてあったものが、するすると解けていく様は爽快感があったし。この世界観好きだわ。
2022/12/04
ふじみどり
表紙が好みだったので借りてみた。小道具が雑然とした雰囲気で優雅さに欠けたので幻想的な物語という意味では予想と違ったが、中盤あたりからは先が気になり、ミステリーとして楽しめた。ラストでまた不気味な予兆があるのかと思いきやそこは肩すかしだった。イメージを描きすぎたせいでのりきれなかったがまた読んでみようと思う。
2012/12/14
miroku
世界と自分との境界を越えるための試練を経て、彼女は生きることが苦痛ではなくなったのかも知れない。怪異は人の心が生み出し、人の心を映し、時に人を癒す。
2013/09/27
不在証明
メインの千晶の話は正直どこにでもあるようなステロタイプのホラー話。今回三隣亡との絡みが少ない。店長は相変わらずゾンビゾンビ言ってるけど、結局排除され追いやられたところで奴等は仲間増やして少数派から脱してるじゃない、と思うのでいまいちピンと来ない。美珠さんの美学には共感するところが多いので、もっと語ってほしいなぁと思う。刀の美しさを語るところ。殺傷能力を極めたこの形が美しい、道具として研ぎ澄まされた美です、とのこと。わかるわかる。多機能ボールペンより万年筆の方が美しい、みたいな感じかな(違うか)。
2015/11/14
胡蝶
以前、人魚と提琴を読んで石神さんの書くお話ににすっかり魅了されてしまいました。 玩具屋、三隣亡を舞台に紡がれていく不思議な物語。。 お話に出てくる食べ物や品々、ちょっとした逸話など随所に散りばめられた伏線がまたとても興味深いです。
2012/06/29
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