ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス キF- 16)
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス キF- 16) / 感想・レビュー
優希
妖のいる古から近未来SFへと姿を変え、京極ワールドが繰り広げられます。閉じた世界で携帯端末という「鎖」でつながれた安全な世界が少女たちの物理的接触により破壊され、自由を求めたことで運命の歯車が狂い出したように見えました。突如現れた殺人鬼という狂気が襲いかかっていくのにはハラハラします。ディストピアもので、設定を公募したということで、京極作品に求めるものは欠けていますが、京極さんがラノベを書くとこうなるのかという面白さはありました。近未来という設定も今読むと古さを感じるのは否めませんね。
2015/11/23
akira
初の京極作品。 衝撃に次ぐ衝撃。セリフもキレキレで面白すぎた!もういろいろ、お腹いっぱい。 まず驚くのはその詳細な説明。かなりの情報量なのに、しつこくはなく、読者をその世界から迷わせない。近未来的なSF設定ながら、現代社会との対比を記すことで、説得力があり、リアリティがある。 ネットワークにより、人間が完全に管理された世界はハーモニーを思い出す。 しかし、分かりそうなのにまんまと騙されて驚く。作者の思うつぼですが、騙されてこそ、ミステリィ読者は楽しめるのかも。 「今日は特別なんだ、危ないんだって」
2013/06/22
Yuna Ioki☆
1187-390-44 ☆SF&Fフェス☆No.2 京極夏彦氏が近未来SFライトノベルを書いたらこんな風になりましたと言った感じ。面白く読めたのだけれどもライトノベルに慣れていないのと、京極夏彦氏に私が求めている物とはかけ離れた作品であるのは間違いない。
2015/09/21
KEI
購入。初・京極夏彦。とあるイベントで飽きるぐらいアニメ映画化の宣伝をしていたので購入。アニメの絵より、ノーマルな表紙の方が好み。序盤~中盤は読みにくかったが、主人公の少女達が事件に本格的に巻き込まれてから目が離せなくなった。京極夏彦=妖怪という短絡的なイメージしかなかったので、読者参加企画とはいえ近未来SFを読めたのは良かった。次は映画でも観に行こう。ちなみに孤狼なアユミが好みでした。
2010/09/02
きょちょ
趣向を凝らした近未来ミステリー。 作品を面白くするためだろうが、今の時代の人間やテクノロジーや文化を、否定あるいは皮肉っているのが少し引っかかった。 描かれている近未来は、今の時代より「生きづらい」設定となっている。 しかし、14・15歳の4人の女性主人公が個性的で、そこが面白い。 連続殺人事件は、最終的には作者らしい展開となった。 ★★★
2018/06/04
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