リベルタスの寓話 (講談社ノベルス シC- 29)
リベルタスの寓話 (講談社ノベルス シC- 29) / 感想・レビュー
takahiko
民族紛争・寓話・RMTを絡めて物語は進み、無茶なと思う不可能状況が提示されるも、最後には御手洗の華麗すぎる推理であれよと解決。強引な設定だろうと、気になってグイグイ読ませてしまう奇想は流石の一言。
2013/03/29
ソラ
内容(「BOOK」データベースより) 2006年4月、ボスニアで発生した酸鼻極まる怪事件!遺体には頭部がなく、縦一文字に切り裂かれた体からは内臓が取り出されていた。代わりに形状の似た異物が収められ、施された奇怪な粉飾!殺害されたのはセルビア人の民族主義グループの男たち。ユーゴ内戦の深い爪痕が生んだ惨劇の恐るべき真相とは。
2010/05/27
ネーブル
酸鼻を極める殺人現場に理解不能な死体へのデコレーション。嫌が応にも高まるテンションにくわえ、冒頭にある寓話。しょっぱなから魅了されました。その期待に対してあのオチは若干弱いかなと思わなくもないけれど、旧ユーゴという特異な地域を効果的に用いた佳作であることに疑いはありません。ところで冒頭の寓話だけど、なぜリベルタスは神父を刺したの?
2011/03/18
peugeo
あまりの残虐性、突飛さに冒頭からテンションがハンパなく高くなる。提示される謎は不可解を極め、本当に解決ができるのかと不安になってしまうほどだ。感じた事は構成が「帝都衛星軌道」に近いと思う。。前後の話とリンクしているがその線はとてもか細い。島田荘司お得意のサンドイッチ製法だ。相変わらず御手洗さんの推理はすごい。というかあまりに唐突、あまりに奇抜。この本から島田荘司に触れた人はすごく惹きつけられるか、全く拒絶するかのどちらかであろう。
2010/08/28
comet
★★★【ネタバレ】島田節全開。しかも一粒で二度美味しい構造になっています。石岡君のうろたえっぷりも堪能できます。でも二つの事件はいずれ融合するのだと思っていたのに、結局バックグラウンドと人形を共有するのみでしたね。また、最近(ロシア幽霊軍艦以降?)の作品はエログロな表現がちょっとキツイかなと思っています。それでもやめられませんが。
2010/03/31
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