ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔<講談社ノベルス> (講談社ノベルス キF- 17)
ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔<講談社ノベルス> (講談社ノベルス キF- 17) / 感想・レビュー
優希
近未来を舞台に再び少女たちを襲う事件。驚愕の事件から数ヶ月、一時的に落ち着いたように見えた世界も、小壜に入った毒が持ち込まれてから、その均衡は崩れたようでした。閉じた世界で携帯端末に支配されながら生活する少女たちに新たな魔の手が伸びるのを見ずにはいられません。予感される事件、忌まわしい過去がめぐりあわせるように繋がって見せる妄執と狂気と陰謀。全ての謎が絡み合い、真実が明かされるときに開いた扉の行く先は、全てが加害者であり被害者であるという思い。無機質な中に熱いものを感じました。
2016/04/29
F
近未来、少女たちを襲ったあの事件から3ヶ月。被害者の一人来生律子のもとに、同じく被害者の佐倉雛子が訪れる。雛子は「毒が入っている」という透明な小瓶を残し姿を消した。そして時を同じくして起こる、凶暴化した児童による傷害事件、爆破テロ、未登録民の暴動…。立て続けに起こる事件の背後に潜んでいるのは何なのか?――。『邪魅の雫』から脈々と継承されてきた狂気と妄執が産み出した悲劇とその総括。と、いった所でしょうか。京極ワールドおなじみの耽美なモチーフ満載でファンならかなりぐっと来るはず。前作から間を置かず読むのが吉。
2011/11/12
藤月はな(灯れ松明の火)
(京極堂シリーズ好きの暴走感想、失礼します。ネタバレ感想はコメント欄に書きます)西洋妖怪シリーズの待望の第二作。ノベルス版で購入。あらすじから「毒はあの雫か?」と見事に勘違いしました^_^;しかし、中村、橡の友人の事件など前作で触れられた要因の原因が解明されていて唸ってしまいました。「魍魎の匣」の第二テーマや人を殺したにも関わらず、秩序を混乱させないように裁かれないことの苦しみ、コミュニケーションも根底にあります。ところで皆、鳥口君みたいに言い回しを間違え過ぎになってやしないかい(笑)
2011/10/15
akira
ル=ガルー第2段。 今回もしっかりとSF。変な言い方かもしれないが、京極作品らしくない雰囲気。それでも、重厚な説明や会話などは流石。しっかりとその世界に誘われた。 律子のもとへ現れ、毒の入った小壜を託した雛子。あまりにも不思議な雛子本人の存在とその行動。何かに引き込まれるように、少女たちは事件に巻き込まれていく。 毒に纏わる人間たちの思惑。それは愛なのか。それとも…。望みを叶えようとするあまりに堕ちる狂気。愚かであるが故に、それもまた人間らしさか。 「お前が死ぬか、お前以外が死ぬか」
2015/03/06
さっとる◎
近未来SFエンタテイメント第2弾♪やっぱり京極さん好きです、とても面白かった!舞台となる時代設定が変われどぶれない価値観(*^^*) それを大事にしながらも楽しめるSFならではの疾走感、最高です!美緒と律子のバイクシーンは目に浮かび手に汗握る!私も明日からまた頑張ろう(笑)
2015/01/19
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