たった一人の反乱 下 (講談社文庫 ま 4-5)
たった一人の反乱 下 (講談社文庫 ま 4-5) / 感想・レビュー
Tomoaki Yoshino
題目の反乱、という言葉が本当にしっくりきた。奴隷・女中への反乱、社会市民への反乱、国家への反乱、様々な反乱に満ちた作品だった。1972年という時代に描かれており、その時代に対する批判とも取れる文学であった。
2016/06/06
となりびと
それぞれの『反乱』が明るみになった下巻。ただそれは“たった一人”であって、決して大それたことではない。けれども、何かを成すために周囲の意見や慣習に反した行動をとること、それを『反乱』と呼ぶことも間違いではないだろう。そこには、市民生活(…世間、世論や大衆という言葉の方が現代風か)が旧いものから新しいものに変わろうとしていた時代の空気も感じた。今、似たような、ファンタジーとしてではなく、日常生活からの逸脱を描く物語を見ないこともまた時代なんだろうな。
2015/01/05
半兵衛
知識人たちの主張。主人公が実は一番破天荒。また読み返したい作品。 20ページにわたる野々宮氏のスピーチに圧倒される。
2011/03/18
ひでまろ
本作出版以降2度の震災とバブルとパンデミックで大きく価値観が変わってしまった市民社会。令和の時代に読むにはやや馴染めぬ感あり。
2022/01/31
羊男
★★★★★
1983/08/24
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