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コインロッカー・ベイビーズ 下 (講談社文庫 む 3-4)

コインロッカー・ベイビーズ 下 (講談社文庫 む 3-4)

コインロッカー・ベイビーズ 下 (講談社文庫 む 3-4)

作家
村上龍
出版社
講談社
発売日
1984-01-01
ISBN
9784061831599
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コインロッカー・ベイビーズ 下 (講談社文庫 む 3-4) / 感想・レビュー

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chiru

少年が回想で言う『赤ん坊や子供は弱いものだという当たり前のことが我慢できなかった』『閉じ込められても言うなりになって泣くだけ…キリンの赤ん坊は生まれてすぐ走りだす、人間にもその力があればな』弱い=死 だから、弱さを徹底的に破壊する。 破滅の衝動も暴力も、産声の再生といえるのかもしれない。 不快なシーンは多いけどなぜかファンタジックなので残らない、それでいて強烈にパワフルな作品。 ★4

2018/02/28

とくけんちょ

読後、舞台は自分の頭の中に移った。これから、コインロッカーから生まれ出た二人の少年はどのように自分と取り巻く世界を変えていくのか。キクは言う、俺たちはコインロッカーベイビーズだ。そして、溢れ出る光の中にバイクに乗って走り去る。カッコ良すぎる。そこで物語を終えてもいいぐらいだった。ただ荒廃だけを押し付けない。しっかりと光と希望の種を植えて物語は終わる。アニメのアキラが思い起こされた。

2020/02/02

Take@磨穿鉄靴

相変わらずのグロ表現が多く精神的にキツかった。生きる事が生々しく汚い事だとしても小説にまでそれを突き付けられるのはこの歳ではツラい。やはり読む時期も大切な要素なんだろう。「破壊」についてはある時期に於いては必要なのだとは思うけど慢性的な「破壊」は理解出来ない。キクは何気に名言を残している。「自分の欲しいものが何か分かってない奴は石になればいいんだ」間違った方向でも強いベクトルを持つエネルギーは輝いている。この本を薦めてくれた娘に改めて欲しいものは何か話し合ってみようと思う。★★★★☆

2018/02/09

ユカ

麻薬か何か、手を出してはいけないものに触れて、またほしくなってしまうかもと懸念し動揺するかのような読後感でした。年始からすごい本を読んでしまった…。生きている人間しか登場しないのに、すごく怖い話。破滅的で残酷な記述も多いけれど、人間の心理や葛藤の描写が深くて、夢中になる。先の展開が読めず、何が起こるかわからないのは現代の本とは異なるかな。人間という生物の独特さを再認識。

2015/01/12

ブルドッグ

読書最中からの粘着性のあるストーリーで頭にこびりつく感じでした。 上巻を読み終えた気分の晴れない感じは下巻に入っても当分の間、離れなかったです。一気にスピード感が増していく終盤の展開は心地よかったですが、やはり最後は…。 総じての感想としては、先が常に気になり続ける展開は◎。しかしながらもっと若い時に手に取るべきだったと思います。きっとそのと時の感性で読むと必ず違った感想をもったはずです。 (本書に関係のないことですが)故に読書メーターに感想を記すことは自分にとっては大事なのです。

2015/11/11

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