窓ぎわのトットちゃん (講談社文庫 く 10-1)
窓ぎわのトットちゃん (講談社文庫 く 10-1) / 感想・レビュー
へロム
前から一度は読もうと思いながら積読になっていました。普通の学校で受け入れられずに入ったトモエ学園。素晴らしい校長先生や仲間たちの中で本当に自分らしさを発揮していく。一つ一つの短いエピソードで、トットちゃんにはふさわしい学校だとわかります。現在このような学校を目指すのは難しいでしょうが、あってほしいなと思います。
2014/02/01
mukimi
audibleでご本人の朗読で。改めて、心を震わせる素晴らしい作品だ。周りに馴染めなくて本が友達だった小学生の頃の私の愛読書。祖母と喧嘩した後、私の机にある本書を読んだ祖母が「これ良い本やね」と話しかけてくれて会話が戻って仲直りしたあの夏の夜の思い出が蘇る。筆者と同世代で同じように戦争の記憶を持つ祖母の心に、トットちゃんの物語はどんな風に響いたのだろう。もう一度祖母に会ってもっと話をしたいと思った。大人になって子供ができて、描かれる感情の機微をより理解できるようになった今読み返してみて、強くそう思った。
2024/09/24
ひろき@巨人の肩
黒柳徹子さんの小学生時代の自叙伝。Audibleにてご本人の朗読で楽しむ。戦時中においても、他校に馴染めず転入したトットちゃんを始め、障がい者や帰国子女など、個性的な生徒たちを温かく包み込むトモエ学園。思い出を懐かしむナレーションにより、ユニークな学校生活を楽しく想像して、当時の子供たちの友情に触れることができた。また、校長先生である小林宗作氏の優しさに対して、黒柳徹子さんの感謝と尊敬の気持ちを身に沁みて感じる。戦時中にトモエ学園のような先進的な教育現場があった事実に驚いた。
2024/01/02
渡辺(読書/散歩)
世界の名だたる有名作品と並べても見劣りしないような、素晴らしい作品。文量はわりと多めですが、数ページで完結する短い話で構成されているので飽きずに読めます。明るく素直なトットちゃんのみずみずしい感性が、こちらの眠っている童心を刺激してきます。そして両親、先生、回想している筆者自身がトットちゃんを見守る「大人の視点」が、ひたすらに優しいです。本当にこんな学校があったのかと思うと同時に、自分もトモエ学園に通いたいという気持ちにさせられました。https://book-attic.com/totto
2023/11/22
Willie the Wildcat
天真爛漫。まるで天使。その天使を育む周囲の人々、環境。特に、小林氏の教育理念と、言動の一貫性が印象深い。時勢をも凌ぐ!個を尊重し、対等に接する小林氏の姿勢に応える生徒。信頼関係が目に見えるようだ。それにしても、電車の教室に図書館、挙句に(私もお気に入りの)等々力渓谷でキャンプかぁ、単純に羨ましい。蛇足だが、”鉄条網”。頭に浮かんだのが、(小さい頃に空き地でやった)草野球の”フェンス”!?右膝に残る”勲章”を眺め、当時の痛みを思い出す・・・。(汗)
2014/04/08
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