猫の事件 (講談社文庫 あ 4-11)
猫の事件 (講談社文庫 あ 4-11) / 感想・レビュー
優希
面白かったです。奇妙でブラックな味全開のショートショートです。オチが怖いものが多い気がしました。落とし方が上手いのでしょうね。サクサク読めるのですが、軽いノリで読んでいると思いもよらない所に行き着いているような気がします。でもそんな展開が好きです。
2018/03/09
優希
ショートショート集ですが、奇妙でブラックな展開が広がっています。落とし方がブラックで奇妙なので、怖さを感じるのが多い気がしました。軽く読んでいると思いもよらないところへ落ちているのですよね。そんな展開が好きですが。
2021/07/23
ノイス
それぞれの終わり方にそれほど意外性は無いにしても、作品の多くに対となる要素や鍵となる描写があり、掌編の内にしっかりとした関係性でもって話を締めているのが小気味よい。ショート・ショートというと意外性や諧謔性・メッセージ性といった印象深さを期待されるのが普通だが、ミステリ的な話のまとめ方はうまいと思った。こういう意味では、意外な終わり方をしていると言えるかもしれない。
2016/01/02
ウィン
阿刀田高のショートショート集。SF作家ではないだけあって、SF色は薄い。また、「奇妙な味」と呼ばれるジャンルの作品を得意とするだけあって、そういった色彩が強くなっている。さらに阿刀田高氏の作品によく見られるブラックさも所々に垣間見られる。ショートショートなのであまり多くを語ることは出来ないのだが、強いて言及するとすれば表題作の「猫の事件」だろうか。お金欲しさに金持ちの夫人から猫を盗んだ主人公。身代金の受け渡しも成功し、犯罪は完全に成功したと思えたが……という話。この他愛もない感じが好きだなあ。
2010/11/18
Taito Alkara
ショートショートがいっぱい。文字数が減れば減るほど、落ちの切れが悪くなるのは仕方ないのか。といっても必ずしもそういう法則が成り立つわけでもないし……。数ページでカタルシスにもっていかれたりすると、たくさん書いた作品の責任みたいなものを意識してしまう。
2017/07/15
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