ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 1 (講談社文庫 あ 34-3)
ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 1 (講談社文庫 あ 34-3) / 感想・レビュー
猫丸
1990年第一刷。縦積み本崩落現場で見かけて再読。阿佐田哲也の博奕小説の良さはイヤな奴が出てこないことだ。外道とは常なる世界から見た評語であって、博奕の現場では人間が纏うあらゆる記号が剥奪され絶対的な自由平等が実現している。当局からすればいちばん気に喰わない連中ということになる、とは、かの網野善彦氏も指摘する。つまり無縁。死ねば路傍に捨てられるが、それがどうした。ホトケさんにとっては焼かれようが捨てられようが関係ない。究極の無意味に命をかけて野垂れ死ぬならそれでオーライと考える人間もいるということだ。
2022/06/08
de thomaso
短編小説集のような長編。「都にカモが降るごとく」が異質な作品で、ギャンブルらしいギャンブルをしないギャンブル小説になっている。ラストシーンがとてもいい。
2022/10/09
RuiRui
おしまいツネ公、がいい。麻雀放浪記の最終局面の青天井みたいだ。阿佐田哲也の小説はアダ名がおもろいが、麻雀業者、そのまんまやん(笑)
2013/07/01
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