僕の昭和史 3 (講談社文庫 や 4-8)
僕の昭和史 3 (講談社文庫 や 4-8) / 感想・レビュー
sabosashi
安岡章太郎は、定住ではなくて漂泊の物書きであると言おうと思って、だが待てよ、ほとんどすべての安岡の漂泊は自分の意志ではなかったのだということに気づいた。 この第三巻目は、戦後、ナッシュビルへの留学から始まり、その強烈な異文化体験は人に語るに値すると思うが、それまでの安岡の異文化体験が色褪せてしまうくらい幅広い考察をもたらす。 だがこれにしても、あるいはようやくにしてゆっくり考える時間が取れるようになったということだけを意味しているのだろうか。
2017/03/04
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