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スメル男 (講談社文庫 は 36-1)

スメル男 (講談社文庫 は 36-1)

スメル男 (講談社文庫 は 36-1)

作家
原田宗典
出版社
講談社
発売日
1992-06-04
ISBN
9784061851764
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スメル男 (講談社文庫 は 36-1) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

嗅覚を失ったら食いしん坊の私は人生が虚しい。と、まず一番に思ったこと。読友さんに教えて頂き手にすることに。なるほど・・タイトルが??だったが、これしかないですね。作者30才の時の刊行とか、凄いです。面白く読みました。この発想は私には無い。けれど、存在する。その中に自分は居るんだ。日々暮らしてる中で、幸せな匂いはその思い出と共に甦る。赤ん坊のに匂いは紛れもなく幸せな匂いだ。もっと幸せになれそうなラストで、なんだか良かったなぁ。

2018/08/07

ナルピーチ

『スメル』とは“匂い”を表す事。無嗅覚症に陥った主人公が強烈な悪臭を放つ細菌に感染してしまう。自分ではその臭いに気付かずに周囲の人達に悪影響を与える事に。その臭いは東京全土を巻き込む大騒動となりそしてある陰謀へと繋がっていく…。序盤はコメディ色が強く声を出して笑いたくなる場面の連続!みんなでゲロまみれになるって想像するだけで吐きそうになる🤢後半に入ると一気にシリアス路線へと変わり予想外の展開が続いて夢中になって読めた。笑いあり🤣涙あり🥹そして嘔吐あり🤮エンタメ盛り沢山でとっても楽しめる一冊でした!

2023/04/16

相田うえお

★★★★☆スルメだと思ってました。世間話しまーす。保険屋が家に来たときの話ですが、和室客間にあがってもらって「お茶でもどうぞ」って、ちょっとくつろいでいただいてたんですね。すると、保険屋さんの背後から我が家の猫ちゃんが近づいて来たんです。知らないおじさんに警戒してか、そそそ〜っと低い姿勢で真後ろに。。で、正座してた保険屋さんの足元まで来たら、なぜか靴下のにおいをかいで、ねずちゃんが(うちのサバ白カラーの猫)「あ"~~~」というまぬけ顔に!(こ、これはブレーメン現象 っーの?!さぞ臭いのか〜)(¯―¯٥)

2016/07/28

ミッフー

最初は嗅覚失った男が、不可解な原因でとてつもなく悪臭放つようになるコメディタッチな物語? それが段々と米軍や国家機密めいた陰謀によるものといったスパイ小説になり、脱出劇はSF小説を読んでるようでもあり、最後はほのぼの? 何とも言えぬ多面性に富んだ物語ではあるも、やはり個人的所見では、宗さんはエッセイの方が大衆向けかなと? ただ、1989年に初出版の同本が、敵の要塞が福島原発内でありそこが爆破等により汚染され、といった内容には、現在においては未来を予言してたかの如く感じられ、背筋が寒くなりました?

2019/01/22

あも

【はなさん課題本】やっぱり面白い!妹のマハが有名になりすぎて鬱になったお兄ちゃんの代表作。エンタメに必要な要素、暴力・性・謎。そして喪失と再生。必要なものがきっちり盛り込まれている。母の死を契機に無嗅覚症になった青年が東京中を嘔吐させる悪臭を放つスメル男に…。コメディタッチのスタートから、ハッカー、細菌兵器、メルトダウン、国家の陰謀…30年前の小説と思えないほど古くささを感じさせない冒険活劇へと物語は展開していく。大きな事件を通過儀礼に、青春時代からの脱皮を味わえる。真っ直ぐで熱い小説を読みたい人に是非。

2018/04/20

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