彼女の夕暮れの街 (講談社文庫 と 13-8)
彼女の夕暮れの街 (講談社文庫 と 13-8) / 感想・レビュー
青豆
美人で知的な29歳の女性である由美子が柳川という編集者に出会い、恋心を育んでいく過程を描いた短編集。東京の街中でのデートや食事の場面が懐かしい邦画を見ている様に感じられる。由美子が緑色が似合う女性という設定なのが知的な女性の印象が増し素晴らしい。古き良き昭和の風景を描いた作品
2014/07/30
Inzaghico (Etsuko Oshita)
ああ、背伸びして大人に憧れていた時期にこういうの読んだっけ、と懐かしく思い出した。もしかしたら、以前読んだかもしれない。1980年代の価値観がてんこ盛り。女性は働いていても、結婚したら、子どもができたら仕事は辞めるのが既定路線(1989年って、もう男女雇用機会均等法あったよね?)で、29歳で未婚で処女(でおまけに美人)の主人公は奇異の目で見られ、当然男も次々と寄ってくる。言葉遣いも丁寧で、「~ですわ」「~わよ」と、男性の夢と理想を詰め込んだ女主人公だよなあ(と、まったく女主人公と正反対の言葉遣いになる)。
2022/03/26
gojimoto
知的で女性的な女性の落ち着いた恋愛って感じがしました。 その時々の情景、場所、お店が想像しやすくて読んでいて好感が持てます。
2014/06/27
つるりん
時代的には理解できなくもないんだけど、あまり共感は持てない
2012/11/11
霜月什緑
主人公・由美子の言葉遣いが好きになった。「おあいにくさま」「勉強のつもりなの」。このような言葉が自然と使えたらどれくらい美しいだろうか。緑の似合う女というのも私の好み。連作の短編になっているのだが各話のほとんどに恋人・柳川や友人・春子等との東京のさまざまな街で寿司屋やビストロ、バーでの食事・情景描写があり、行きつけの店のあることに憧れた。
2013/03/30
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