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炎立つ 参 空への炎 (講談社文庫 た 43-19)

炎立つ 参 空への炎 (講談社文庫 た 43-19)

炎立つ 参 空への炎 (講談社文庫 た 43-19)

作家
高橋克彦
出版社
講談社
発売日
1995-09-06
ISBN
9784061859265
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炎立つ 参 空への炎 (講談社文庫 た 43-19) / 感想・レビュー

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とん大西

壮絶です。熱い絆を交わした安倍貞任とともに北の黄金楽土を夢見た藤原経清。源氏の勢威拡大になりふり構わず安倍氏征伐に執念を燃やす源頼義。全面対決となった激しい消耗戦は永きにわたる確執と抗争を繰り広げた蝦夷と中央の最終決戦-前九年の役。戦国時代の500年以上前、鎌倉に武家政権が樹立される100年以上も前のこと。経清、貞任、義家…時代は未成熟なれど、私心を越え武人の矜持を全うする男たちに痺れる。それが愚直であったとしても。…歯を食いしばり微笑む経清。瞼にうかぶのは-光彩を放つ夢見た楽土か。

2019/07/21

アルピニア

全五巻の第三巻。「前九年の役」終結まで。黄海の戦いの後、奥六郡は安倍氏が治め朝廷は和議策を進めていた。陸奥守を続けていた頼義は清原氏を取り込み、再起をかけて戦を仕掛ける。様々な裏切りが描かれる。そこに至る不安や妬み、怒り、子や孫への思い入れ・・その感情の強烈さにたじろぐ。流麗の行いにはいたたまれない気持ちだったが、最期は哀れとしか言いようがなかった。知略の応酬が続き、それぞれが己の勘を信じて動く。結末がわかっているだけに、なぜここで・・とジリジリしながら読み進めた。そしてついに北を照らした二つの火は空へ。

2021/01/18

kawa

黄海川合戦で苦杯をなめた朝廷側の源頼義・義家親子。陸奥の地にあって苦節12年、出羽の豪族・清原武則を巻き込んで最後の賭けに乗り出す。対する陸奥の雄・安倍貞任、彼を助ける藤原経清も手練手管の防御策。エキサイテイングな戦いの描写を中心に各々の家族や同族の裏切り・葛藤を交えて急展開のなか「前九年の戦い」と言われる長い戦いの結末を迎える。NHK大河ドラマに取り上げられたという事実が強く頷ける(未記憶なので出来は?)、異様な迫力に満ちた力作に脱帽。

2020/03/06

てつ

この巻は凄まじい。戦闘シーンは力強く、最後は切なく悲しい。見事です。

2020/10/24

てぃと

貞任、経清ともに壮絶な最後。郎党を含めた彼ら陸奥武士の生き様に唯々感銘するしかありません(...涙)。貞任と流麗が最後に心を通わせた遣り取りの場面がとても印象に残ります。歴史に「もしも」はありませんが、もしも安部一族がこの戦に勝利していたら鎌倉幕府は開かれていなかったかも!と思うと、朝廷から遠く離れた陸奥での戦が日本史の大きな分岐点だったと改めて感じています。物語は次のステージへ!次巻も楽しみです。

2018/08/17

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