何者でもない (講談社文庫 は 36-3)
何者でもない (講談社文庫 は 36-3) / 感想・レビュー
HIRO1970
⭐️⭐️⭐️今回の原田さんは爆笑物とは一線を画したお話でした。原田さんは累計で12冊目。95年の文庫本なので20年以上経ってますが、初めて真面目な原田ブンガクを読んだような気がします。短編が3作ですが、下っ端劇団員の日常を主人公一人称で展開するお話で映画化し易そうな作品だと思いました。ただ真面目過ぎる展開なのと、本人も言ってますがやっぱり地味で華がないかな・・・。次はいつもの笑える作品を手に取りたいと思います。
2016/04/01
ATS
★★★東海林正市という若き劇団員を主人公とした連作集(クスコの引越し・何者でもない・一人芝居)。読んでいると、若いがゆえの、依拠すべきものがない正市にやや苛立ちを覚えるが、ふと振り返れば自分も似たようなものではないかと思った。何かに縋りたい、でも、人生は流動的で縋りきれない。その自身の弱さに正市も苛立つ。まるで、自身を見ているようで苛立ちを覚えるのかもしれない。『役者だから、しょうがない。けれど本当は役者じゃなくても、しょうがないのだ。しょうがない人間だから、役者なんかやっているのだ……』(P142)
2016/10/08
カモノハシZOO
映画にならないだろうか、A.R.さんのより面白いと思うんだけど。勿論個人的な感想ですが。でもA.R.さんの作品を読んだ事も見た事もない、ただの妄想ですね。20年もの時の彼方に忘れ去られた小説家の復活はない。まずない。だけど。私はこの小説家の作品をぼつぼつ読んでいきます。
2018/12/30
とも
原田宗典、エッセイばかり読んでいて、初の小説。特に登場人物の女性の描写が上手くどの人物も魅力的に描かれていて楽しく読了。個人的にはクスコが好きかな。
2015/04/27
ささぬき
なんとも言えない感じだが、単純に面白かった。
2013/01/10
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