緋色の囁き (講談社文庫 あ 52-6)
緋色の囁き (講談社文庫 あ 52-6) / 感想・レビュー
nobby
もう序盤から魔女が誘い魔女に酔いしれ魔女を憂い魔女に殺られる…女学生が次々と惨殺される舞台は聖・魔女(セイマジョ)学園ならぬ聖真(せいしん)女学園。(…めりー…その狂気を導くのは赤い、緋い血の幻惑。…くりす…ます…)その不気味な脅威はグロさ軽めながら『殺人鬼』に劣らぬ緊迫感!各章終わりに読む歪な心情はいったい誰なのか!?(…キ…ヨシ…中盤で仄めかしながら最後までの真相ぼかし加減がまた絶妙♬…コノ…ヨル…)厳格や束縛が生む群衆心理の恐ろしさ…そしてまたラストに浮かぶ薔薇色の微笑を目にして、心は既に暗闇へと…
2021/01/11
🐾Yoko Omoto🐾
囁きシリーズ第一弾。厳格な全寮制の名門女子高、鬱屈し歪んでゆく少女たちの精神状態、「魔女狩り」に名を借りた集団ヒステリー、次々に巻き起こるクラスメイトの惨殺事件。ホラー・オカルト・サスペンスなどの不気味な緊張感を孕む要素をふんだんに盛り込みつつ、気持ちよいほどに王道の本格ミステリに仕上げられている。主人公「冴子」の抜け落ちた幼少期の記憶、血の色を匂わせる「赤(緋)」い色を伴った深層心理、一人の少女の幼き日のエピソードなど隙のない伏線からの意外な真相は流石である。また視覚に訴える描写には最後まで魅せられた。
2014/06/04
ダイ@2019.11.2~一時休止
囁きその1。ミステリー要素入りのちょっと怖い学園ホラーって感じ。
2013/11/23
ミカママ
新年1冊目は、旧年からの持越し。序盤はサクサクいったんだけど、結局読み終わるのにじかんかかったなぁ。確かに犯人の意外性については文句なしなのだが、作者本人のミステリーの「フェアかアンフェアか」に基づいていえば、これはアンフェアなのでは?だって読み手には絶対、わかるはずないラストだもんな。すっきりしないだまされ方でした。
2014/01/06
のり
幼少の記憶を失ったままの冴子は、突然「聖真女学園」の校長である叔母に引き取られ編入する。規律厳しい校風の中、事件が多発する。過去にも類似事件があり、魔女伝説の噂も囁かれる。冴子の編入と共に起こり始めた怪奇、白昼も時々記憶がとび、自分の事すら信じられない状態に…他にも疑わしい人物多数。「魔女」とは、自分の心の中に育ってしまう魔物かもしれない。大分前の作品ながら違和感なく読了。囁きシリーズにハマりそう。
2016/12/15
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