村上春樹全作品 1979~1989〈4〉 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
村上春樹全作品 1979~1989〈4〉 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド / 感想・レビュー
たつや
今月、新作が発売されるというので、久しぶりに再読しましたが、これはやっぱり名作だと思います。色々読んで再読すると改めて良さが際立って見えました。新作も楽しみです。
2017/02/16
tom
再読本(らしい)。でも、ほとんど何の記憶もない。とにかく長いというのが読後感なのだけど、そのわりにサラサラと読了。村上さんの書くものは、いつもサラサラ読めてしまうこと不思議。それはともかく、村上さんはこの本の付録冊子に「いろんな結末を考えてけれど、最後に選んだのがこの本の結末、それで、間違いはなかったのだと思う」というようなことを書いている。この結末は、自分のしたことには責任があるという村上流の「正義」の語りだと思う。私としては、彼が考えたほかの結末を読んでみたい。そんなことを考えながらの読了でした。
2022/08/07
踊る猫
改めて読み返すと実に理不尽な話だ(私が「私」だったら黒幕を一発殴ってると思う)。だが、その理不尽さを生きる主人公の生真面目さと優しさにこちらを感情移入させる手付きはやはり流石としか言いようがない。だからこそ『カラマーゾフの兄弟』を援用したラストの「祝福」が(そして「世界の終り」パートでの「再生」が)心を打つのだろう。今から30年以上前の高校生の頃に読んだ時はここまで考えられなかったけれど、その意味では酸いも甘いも噛み分けたオトナのための「ライトノベル」なのかもしれない。あるいは「引きこもり」小説なのかも?
2022/10/02
けえこ
「街とその不確かな壁」に向けての再読。 別冊「自作を語る…はじめての書下ろし小説」が興味深かった。作者は「この作品はもっと高い完成度を要求している」と語っている。 こんなに食事シーンの多い作品だったかな?と改めて感じる。
2023/04/17
tom
この本、初版で購入。結局読まずに本棚の肥やしにしてしまい、その後の転居で捨ててしまった(私は、本は捨てるか、図書館に引き取ってもらいます)。といことで初読みになってしまった村上春樹。たらたらと読んでいて思ったのは、スティーブン・キングとの類似性。キングの小説は、かなり長大、延々と生活場面のディテールを書き込んで、独特の面白さ、不気味さを出現させる。村上春樹の本も、そういう部分が多いのだということに気づいてしまった。キング好きの私としては、ちょっとした発見です。本書自体は、可もなく不可もなくというところ。
2015/01/01
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