小僧の神様・一房の葡萄 (少年少女日本文学館5)
小僧の神様・一房の葡萄 (少年少女日本文学館5) / 感想・レビュー
月夜乃 海花
今回は白樺派。白樺派は感情や描写がストレートに書かれているように思った。率直な透明感のある美しさといったところだろうか。半年前に志賀直哉の傑作集を読んだときは良さが理解できなかったけど、今回はなんとなくわかったかもしれない。ただ白樺派はお金持ち軍団だから、こんなに良い文章を書けるんだとも思ってしまった。
2018/01/03
風花 kazahana
これは思わぬ収穫だった。少年少女向けのようだが 大人にも十分しみました。沢山の短編が収録されていますが 複雑な推理や事件があるわけではなく どれも 人というものが じっくり素直に描かれていて気持ちがいいです。最後の解説に この三人の作家が裕福な家庭に育っているがゆえに このような作風になったとありました。確かにそれは感じました。僻んで世の中を恨んで悪態をついているような人たちは出てきません。同じような話を現代の作家が書いても 同じような雰囲気にはならないような気がします。それが時代の空気感なんでしょうね。
2021/05/22
さたん・さたーん・さーたん
今巻は白樺派の純真で理知的な、読みやすい短編作品が多く収録されているが、だからこそ一篇一篇味わって読むべきだとも思う。武者小路実篤「ある彫刻家」の姿には勇気を貰える。有島武郎「小さき者へ」で妻が詠んだ「子を思う親の心は日の光 世より世を照る大きさに似て」、いつか実感するだろうか。
2016/08/10
花実
白樺派の志賀直哉・武者小路実篤・有島武郎の作品が収められている。印象に残ったのは初めて読んだ有島武郎『小さき者へ』。年後の3人の子供を残して妻が死去。それを受け、子供たちの母のことを書き残し、子を「不幸なものたちよ。」と言っている。それなのに、なんと、有島は45歳で女性と自殺したそうだ。あんまりだ。
2010/09/01
サニジョプッ
有島武郎が良かった。
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