ペローの青ひげ (講談社の翻訳絵本 famous fable selection)
ペローの青ひげ (講談社の翻訳絵本 famous fable selection) / 感想・レビュー
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
「決して開けてはいけない」部屋の鍵を預けられた妻は、好奇心に負けて開けてしまう。そこでみた光景で、彼女は自身の運命を知る……。芝居の舞台を観ているような構図の絵が、不穏なトーンの物語によく合っています。グリムより100年前に描かれた、生きることを諦めない強い女性のストーリー。ペローは「女性の好奇心は身を滅ぼす」をこの話の教訓として遺したとのことです。
2015/07/25
ちえ
ペローの青髭、「女性の好奇心が身を滅ぼす」という教訓があるのは知っていたけれど、もう一つの教訓「今時こんな関白亭主はいない」があったなんてびっくり!青、赤、黒、白で描かれているエリック・バトゥの絵はとてもおしゃれ。特に、不気味さとともに助けも表現している赤が効いている。このシリーズで赤や黄色を基調にしたバトゥの絵本があると知った。いつもの図書館は残念ながら蔵書していないけれど、いつか読んでみたいなあ。
2019/09/16
小夜風
【図書館】先日グリムの「フィッチャーさんちの鳥」を読んで、「青ひげ」に似てるな~って思ったのでこちらを……。似てるけど違うところもたくさんあって、ペローの青ひげでは絶体絶命の危機に陥っても最後の最後まで諦めない強かさを感じました。シンプルな絵の中の青と赤が印象的でした。
2015/07/20
Cinejazz
フランスの宮廷作家シャルル・ペロ-が、貴婦人たちを読者にした、300年以上も前に書かれたスリリングで怪奇趣味ただよう怖~いお話です。金銀財宝をふんだんに持ち、立派な館に住む「青髭」には、過去に何人もの奥方がいたのに、その奥方たちがどうなってしまったのか、だれも知らない・・・ 美しい姉妹、その妹と青髭との結婚、館の鍵束、秘密の小部屋、青髭の罠・・・〝好奇心は身を滅ぼす〟という教訓が添えられていますが、ピンチをチャンスに変えたハッピ-エンドのお話しに、貴婦人たちのタメ息が聴こえてきそう。 挿絵も逸品!
2022/04/15
なつ
これ、、子供が読めるのだろうか…と思ってしまった。でもそう思うのは「絵本は子供が読む本だ」とわたしの中に未だ根強い想いと思い込みがあるからなんだろうな。「絵本は大人も読む本だ」が当たり前になる日が早く来ることを祈る☆青・白・赤のトリコロールだったらあんなに明るく陽気、オシャレで幸せな気持ちになれるのに、そこに『黒』が加わることでどうしてこんなにも『恐怖』を抱くのか。それはもちろんその『黒』の分量がものすごく多いから、なんだけど、でもそれだけではないと心の奥深くで強く思う。それがエリック・バトゥーの絵の力。
2019/10/27
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