映画をめぐる冒険
映画をめぐる冒険 / 感想・レビュー
コットン
著者2人が別々の映画について語る映画本。面白いのは:①『理由なき反抗』ではナタリー・ウッドはどの映画でも左手首に小さなブレスレットをしているという謎がある。②『ティファニーで朝食を』がニューヨークが舞台なのに黒人はまったく登場しないという不思議③『夜の大捜査線』の゛ニューシネマ感覚゛の先駆と言っている川本さんの主張は鋭い④『華麗なるギャツビー』は当初スティーヴ・マックィーンとアリ・マグロー主演で計画されていたらしいと。そのバージョンが見てみたい。
2020/04/12
しゅう
村上春樹と川本三郎による映画のガイド本。古くは1926年まで遡っている。‘50年代くらいからボチボチ見たことのある映画が登場する。この本で初めて知ったことがけっこうたくさんあった。例えば1965年公開のアメリカ映画『質屋』ではじめて女性の胸がメジャー映画でオープンになったそうだ。そういうエピソードを拾い上げながら読んでいくのもまた楽しい。図書館本だったが手元に置いておきたくなるような便利な本だった。
2020/11/30
抹茶モナカ
1920年代から80年代の映画から村上春樹さんと川本三郎さんの二人がそれぞれ思い入れのある作品を取り上げ、短い文章で解説した本。今となっては、DVDではレンタルできない映画もあるとは思うけれど、そんなにマニアックな選択でもないような。村上春樹さんの映画についてのまえがきに価値のある本で、比較的素直に、幼少の頃に父親と映画鑑賞に出かける喜びが書かれていて、珍しい。まえがきだけでも読む価値ありです。
2015/11/24
まさやん80
村上春樹と川本三郎によるビデオで見ることが出来る映画のカタログ。有名な映画はもちろんだが、有名じゃないけれど心に残る映画も記録しておこうという意図があるので、かなりバラエティーに富んだ選択である。パラパラとページをめくりながら、気になる映画を見てみるという使い方を想定しているのだろう。 川本さんは映画評論家らしい映画の紹介で、村上さんは一ファンとしてのコメントになっていて、なかなかに面白い。出来れば、一本の映画について両者のコメントがあればもっと面白かったのに。
2020/07/21
Lily603
★★★★+ 村上春樹さんと評論家(?)の川本三郎さんが1926年から1984年までの心に引っかかった映画ビデオをセレクトした映画カタログ。内容は二人ともどれだけ映画が好きなんだ!ということ。特に春樹さんは本業が小説家のはずなのに、信じられないくらいの数の映画を見て、深く理解し、読んで楽しい寸評を書いている。この本を見る限り春樹さんはビリー・ワイルダー、キューブリック、ヒッチコック、ポランスキー、ジンネマン、サム・ペキンパー、パクラ、ウディ・アレン、コッポラ、ジョン・ミリアスが好きなのなあという印象。
2012/07/12
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