鷹 (講談社文芸文庫 いA 1)
鷹 (講談社文芸文庫 いA 1) / 感想・レビュー
メタボン
☆☆☆☆ 何と感想を言ってよいかわからない不思議な小説集。革命の前触れというか、闘争へと至る過程というか、鋭い文章と幻想的な雰囲気の中で疾走し、夢と現実が入り混じった混沌とした世界へ突き進んでいく。
2017/11/25
susu
戦後日本の政治風土を題材にした同時代小説の重々しさに比べ、同じ題材ながらもこの文庫に収められた「鷹」「鳴神」が与える疾走感はどうだろう。この時期、石川淳の小説は急に加速したように思える。
2009/04/10
瀬希瑞 世季子
明日の夢に対応して今日の伝説が作られる。
2023/09/10
eazy
収録筰は「鷹」「珊瑚」「鳴神」。不思議な小説を書く。安部公房なんかに近いのかな。しかしね、とても1950年代前半の作品とは思えない。
2001/08/21
まどの一哉
長編「狂風記」でもそうだが石川淳はスラムやゴミの山をアジールとする反権力アウトロー達が、世界を混乱に落とし込んだあげく戦いに破れて散っていくといった設定が好きなようだ。「六道遊行」「至福千年」なども時空を超えて一癖も二癖もある登場人物が活躍する壮大な物語だが、自分はこの一見むちゃくちゃ面白そうな伝奇小説群が今ひとつ面白くなく、どうしてだろうと考えてしまう。
2019/06/17
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