白頭吟 (講談社文芸文庫 いA 3)
白頭吟 (講談社文芸文庫 いA 3) / 感想・レビュー
呼戯人
大正デモクラシーから昭和初年のテロリズムの時代に色っぽい女やヤクザや陰謀をめぐらす政治家や自意識過剰の青年が入り乱れてアナーキスティックな物語が展開する。あまりに面白くて一晩で読んだ。たぶん今もこんな昏いテロリズムの時代なのだろうが、時代の閉塞から脱出する道は、戦前も今も存在しないように見える。
2015/05/28
AR読書記録
んー...? 「俗物・まがいもの行き交う、愛あり恋あり不倫あり、裏切り、謀略なんでもありの巷のなかで、昂然として、高貴なるものの光芒一閃」って紹介にあるけど、高貴なるものっていたかなぁ... 甘ったれで無責任で傲慢なぼんぼんの前に、次から次から都合よくその時代のある相を表した人物(アナーキストとか新しい女とか)が現れては去っていく。ぼんぼんは美味しくそれを糧にしつつ、観念的な自分だけの世界に沈潜していく。と、思われて不快でした。『紫苑物語』のあとの作品といわれると「え?」って感じなんだけどなぁ。
2014/09/03
doradorapoteti
この小説のパワーが好き。
よこづな
恋、革命、紙風船。
2009/05/14
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