幼年 (講談社文芸文庫 おC 4)
幼年 (講談社文芸文庫 おC 4) / 感想・レビュー
AR読書記録
大岡昇平といえば戦争文学...と思いつつ読んだことはなかったので、完全に勝手に持っていた印象からすると、戦争体験による暗さ、鬱屈のようなものを感じない幼年記、というか昔の渋谷の記録だった。文学的内容と関係ないんだけど、『武江年表』や『江戸名所図会』などの風景を東京でたどることができたのっていつ頃までなんだろうな。いや今もたどれるところはあるだろうけど。というくらいの、ずれた感想に進んでいるので、なんていうか、まずは『俘虜記』『野火』『レイテ戦記』などを先に読んでおくのが私にはよい順序だったのだろう。
2019/01/06
ruri
久しぶりに のめりこんだ
2017/09/28
しお
著者が幼少期に過ごした東京の新宿〜渋谷あたりの様子を中心に書かれていた。高度経済成長期以前も東京は開発され続けていたのだなと思い、今の東京のイメージで語ることはできないと痛感した。街の中でも富士山が見えたという話など、まるで別の場所の話のようである。「野火」を読んで著者の他の作品も読もうとこれを手に取ったが、東京の街に馴染みが薄いため内容がほとんど頭に入ってこなかった。分かりやすく書いてくれているとは思うが、大正時代の風俗を想像するのは難しい。
2022/07/07
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