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番茶菓子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

番茶菓子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

番茶菓子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

作家
幸田文
勝又浩
出版社
講談社
発売日
1993-11-02
ISBN
9784061962477
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番茶菓子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ) / 感想・レビュー

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こばまり

初読時とは異なり、この小母さんおっかないと殆ど慄きながら読了。衣食住所作、全てにダメ出しされそうである。ところで昨今の若い娘を見て曰くP163「すぼんの膝をあぐらにしても、脚のつけ根のあたりがこのごろは清潔に処理されているから大丈夫」とはナニ?ナンノコト?

2022/05/24

メタボン

☆☆☆★ 渋いエッセイ集。ところどころ省略や飛躍がある幸田文の名文は読んでいて独特な緊張感が漂い気持ち良い。「おしゃれの四季」が特に良かった。「新年三題」の、特に若い女性の顎元をたたえた「境」は名文。

2021/06/29

双海(ふたみ)

「きものの四季」・「おしゃれの四季」・「花の小品」などを採録。「朝の庭にぽたぽたと落ちているくちなしの花を拾い集めて襟のなかへ入れておけば、終日息づいて匂ってくれます」きものの魅力が伝わってくる。実はこれは「貧しいおしゃれ心」という随筆の一節だが、金があり何でも好きなものを買うことのできる人よりも、おしゃれだと思う。創意工夫すなわち「生きることは、愉しむことだ」ということを知っている人の所作である。これは、お金では買うことのできない、おしゃれである。

2018/03/01

あ げ こ

幸田文の言葉。佇まいはすっきりと。緩みなく引き締まり、しなやかで丈夫な糸のよう。真っ直ぐに伸び、張り詰め、時に優美な曲線を描く。糸を思う。心の縺れをほぐし、乱れを整え。すとんと収まる。その言葉には、いつ読んでもしっくりと行く嬉しさがある。でこぼこと重ね行く生の中で出会う、特別な瞬間。忘れ難い感覚や、出来事それ自体は何気ない、けれど妙に後を引く印象。いたたまれなさ、後悔、可笑しさ、満足、驚き、悔しさ。彼等は不意に立ちのぼって来る。意外なほどに強い存在感をもって。胸にすとんと収まった、あの慕わしい言葉達より。

2016/03/31

topo

春夏秋冬、きもの、たべもの等を題材ににした随筆集。幸田さんの凛とした文章が好き。番茶菓子のように気軽に楽しめかつ美味しい。鋭い観察眼で日常の細やかな事が時に辛口に時に美しく描かれる。感覚が刺激され何気ない日常の世界が彩り豊かになる。

2019/08/18

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