内村鑑三,我が生涯と文学 (講談社文芸文庫 まC 1 現代日本のエッセイ)
内村鑑三,我が生涯と文学 (講談社文芸文庫 まC 1 現代日本のエッセイ) / 感想・レビュー
yoyogi kazuo
いかにも白鳥らしく、かつての心の師である内村鑑三を突き放している。面白いのは、内村鑑三が晩年に熱心に唱えた「キリスト再臨説」について取り上げ、積極的に評価している点である。積極的に評価しているとはいっても、その内容に賛同しているわけではなく、内村が自らの信仰の論理的帰結としてキリスト再臨と肉体の復活という教えを信じるに至ったことに興味を覚えるというのである。内村のような人がキリスト再臨や肉体復活にしがみついて、その信仰から離れまいと努力している狂熱的信者の心境にある種の同感と共鳴を覚える、と白鳥はいう。
2022/02/15
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